LIFULL Creators Blog

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「 Scrum Masters Night 」でスクラムマスターのキャリアパスについて議論する

こんにちわ、社内でアジャイル推進をしている非エンジニアな鈴木です。
2014/3/19 第2回「Scrum Masters Night(スクラムマスターズナイト)」の参加レポートです。
今回はヤフー株式会社さんのオフィスで開催、同会場で行われた懇親会もスポンサー付きで「タダ!」これは参加するしかありません。ということで行ってきました!

基本的に第一回目と同じオープンスペース方式で行われました。
今回は最初のテーマとして、

  • チームのメトリクスについて
  • スプリントゴール(ストーリー)どうしてますか?
  • スクラムマスターのキャリアパス
  • チームがプロセスを気にするためにどうすればよいか?
が選ばれました。
どれも気になるテーマではあったのですが、「スクラムマスターのキャリアパス」を選択しました。

スクラムマスターのキャリアパス

まずテーマの背景としてあったのが、同じような役割の人を増やしたいが、スクラムマスターの先のキャリアが見えない。
キャリアを重ねた先に個人として、会社として何があるのか?という疑問です。

スクラムマスターには次の2タイプがいると思います。

  • チーム中からスクラムマスターという役割をまかされたタイプ
  • 推進役やコーチとしてスクラムマスターを専任しているタイプ
どちらも初期段階はチームを成功に導き、スクラム開発を導入していく。
そして、少しずつスケールを大きくしていく。コーチであれば、後任者を育てるなどなど。

けれど、そうして導入が済み自己組織化が完全にされたら、スクラムマスターの仕事はなくなります。
とすると、元のエンジニアやプランナーに戻るのか?また新たな現場を求めてさまよい歩くのか?

(完全な自己組織化というのがあり得るかはおいといて・・・。)
なんだか、やっぱり先が見えませんスクラムマスター。

スクラムマスターの役割

スクラムマスターはどんなチームや組織で役割を果たしているのか、何をしているかという点についても話しをしました。
スクラムマスターは手法が目的にならないように、

  • スクラムのプロセスを守る人
  • チームを新しい方向に導いて行く人
  • チームがよい仕事が出来るようにする人
  • 外的要因からチームを守る人
などと、一般的に言われています。
スクラムマスターは、チームの実行力や自己組織化を高めていくのが役割です。
※但し、チーム内でリーダーシップを発揮してはならない。

そして、「※」の部分が重要で、従来型のリーダーとは異なったファシリテーション能力とコミュニケーション能力が求められます。また、なにか具体的な成果物というものは生み出しません。

スクラムマスターのスキルパス

そんなスクラムマスターに求められるスキルパスはどんなものでしょうか?

  • スクラム開発を含めたさまざまなフレームワークに関する知識
  • CIや開発基盤を改善する手法に関する知識
  • Fearless changeや組織パターンなどの組織に関する知識
  • コーチング、ティーチング、メンタリング、ファシリテーションの能力
  • 謙虚さ
  • 人たらし
  • 組織やチームからの信頼
などなど、プロジェクト管理に必要な知識、相手を気持ちよく動かすことができる能力と気持ちを引き出すコミュニケーション能力が必要であるという意見が出てきました。

最終ゴールはマリッサ・メイヤー?

では、そんなスクラムマスターのゴールは何でしょう?
Dreamforce 2013の記事でYahoo!CEO マリッサ・メイヤーが、自身の仕事についてこんな風に語っていたのが印象に残っています。

なにか大きなプランを立てて、それを社員にやらせるということではなく、どんなアイディアがあるのかを聞き、アイディアを実行するように許可するのが私の役割。
道をクリアにし、障害物を取り除き、仕事がやりやすいような環境を作ること。チームが攻撃をして、エグゼクティブがディフェンスをすることが理想の姿

なんだかこれってスクラムマスター的ではありませんか?
スクラムマスターをつきつめていくと、チームのあり方だけではなく組織のあり方というところも考えなくてはなりません。
CEOは究極ですが、人材育成、評価制度、組織変更といった「組織のデザイン」まで行うのが最終目標かもしれません。

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やはり社外の方との交流は楽しい

いろんなバックグラウンドの方と同じテーマで語ると、それまでとは違った視点を見つけることができたり、自分の考えの整理や裏付けができます。
この経験をその場限りのものにせず、次のステップへつなげていくことができるようになればと思いました。

スポンサーの耳元でささやいてくださった高橋さん、運営者のみなさま、参加者のみなさま、楽しい時間をありがとうございました!

次回は、4月21日に開催予定。
もちろん次回も参加したいです。ですが、いつか弊社でも開催したいっ!などと、次のステップへつなげるための発言を残しつつ、今回のレポートを終わりたいと思います。