LIFULL Creators Blog

「株式会社LIFULL(ライフル)」の社員によるブログです。

なぜ、リソースがない中「ARKit」に最速対応する道を選んだのか

こんにちは、新UX開発部でLIFULL HOME'Sアプリのサービス企画をしていた島田真寿美です。 (記事アップ時には別部署に異動しているため過去形です)

今回は、LIFULL HOME'S iPhoneアプリがiOS11新機能「ARKit」に対応するまでのストーリーをお伝えしたいと思います。

ARKitに対応しました

ARKitを使った「ARお部屋計測」

LIFULL HOME’S iPhoneアプリ内に「見学メモ」という機能があります。
物件見学時に「見学メモ」を利用し部屋を撮影すると、撮影した時間と位置情報を利用して、写真を一つのフォルダにまとめる機能です。
今回はこの「見学メモ」をよりユーザー価値の高いものにするべく、ARKitを使い「ARお部屋計測」を開発しました。

「ARお部屋計測」は、カメラを立ち上げると部屋の中にホームズくんが出現します。 部屋の角をタップするとホームズくんが走り出し、そのまま一周すると1cm単位で壁の長さが計測され部屋の寸法が画像化、保存される機能です。

iOS11の方は「右下便利機能タブ > 見学メモ > 間取りをつくる」から体験してみてください。

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走行中は目がキラッキラ

iOS新機能への対応

2017年9月20日にiOS11がリリースされました。
iPhone/iPad使いのみなさんもアップデートされたでしょうか。
LIFULL HOME’Sアプリも徐々にiOS11ユーザー の割合が増えています。

LIFULL HOME'S iOSアプリ開発チームでは、毎年Appleの発表する新機能をいち早く取り入れてリリースしています。
自社のサービスに合う/合わないはありますが、iOS Developerは星の数ほどいれど、ここまで能動的に取り組めているアプリはそれほど多くはないのではないかと思います。

・LIFULL HOME'S iOSアプリの対応遍歴
2015年5月 Apple Watch対応 (現在はサービス提供終了)
2016年9月 iMessage Stickers、Rich Notifications対応
2017年3月 Apple TV対応

今年は、iOS11がリリースされる2日前の9月18日に、iOS11の新機能ARKitに対応したバージョン3.13.0をリリースしました。

LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)

LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)

  • LIFULL Co., Ltd
  • ナビゲーション
  • 無料

なぜ毎年のように新機能開発に取り組むのか?

リソースが有り余ってるからよ!というわけもなく、毎回 (((今回はあかん))) を乗り越えてチームで協力して対応しています。

LIFULL HOME’SアプリチームにもKPIがあり、もちろん業績貢献としての数値目標もあります。
人員を割いてApple WatchやApple TVなどの新デバイス、iOSの新機能に対応するよりも、アプリのCVRやDAU向上施策を行ったほうが短期的には数値目標の達成に繋がるでしょう。
しかし、「新技術への対応による技術力向上」「ユーザーへ新しい体験の提供」など、短期的な数値では測れない価値を創出することで、『常に革進することで、より多くの人々が心からの「安心」と「喜び」を得られる社会の仕組みを創る』という経営理念の実現したいと思い、日々取り組んでいます。

ARKit開発してる場合じゃない

複数の施策がすでに並行しており、今回は稀に見る過密スケジュール。「機能を可能な限り削いで、壁の長さを測るだけならギリいけるか?」の状態でした。
しかし、最終的にリリースしたものは、ホームズくんがシーンに応じてアニメーションや表情を変えながら走り計測してくれるという、計測よりもホームズくんの調整に工数がかかったものになっています。

なぜ工数をかけてホームズくんを追加する?

「ARKitの開発」が目的になると、ユーザーへの価値提供ではなくチームのエゴのための開発になってしまいます。
「LIFULL HOME’Sだからできること、ができないのであればやらない」を共通指標として、ディレクター・エンジニア・デザイナーが集まってやる/やらないの議論を重ねました。

ARお部屋計測をはじめ、LIFULL HOME'S iOSアプリでは「ユーザーとのコミュニケーション」「楽しさ」「使いやすさ」にポイントを置いています。
ただ「壁の長さが測れる」という機能では、ユーザーに機能価値は提供できても、機能を使う中でエモーショナルな体験は提供できません。 それは「LIFULL HOME’Sだからできること」ではなく、違うアプリが提供しても良い機能になってしまいます。

例えば、ARKitを使う場合、平面を認識するまでユーザーにiPhoneを動かして部屋を見回してもらう、という作業が発生します。 テキストで「平面を認識するためカメラを動かしてください 」と訴求することもできますが、ユーザーにとっては「作業」となり、「楽しい」ものではなくなります。

ARお部屋計測では、カメラを立ち上げるとまず最初に「ボクを探してねっ」というメッセージが表示され、ホームズくんとユーザーとのコミュニケーションが始まります。
「ホームズくんを探す」ことでカメラを動かしてもらい、平面が認識されたらホームズくんが登場し「見つかっちゃったっ」とリアクションします。
この一連の流れにより、「作業」を「コミュニケーション」に変え、「楽しさ」に繋がるように調整しています。

また、ホームズくんが走って部屋を計測するため、
・ホームズくん出現時:走るためのストレッチ中
・1周走り終わった時:ぜぇぜぇ疲れている
というようなストーリーにし、最後は「頑張ったから画像を見てね」というホームズくんのメッセージにより、自然とユーザーが行動するような動線にしています。

「部屋の計測ができた」という機能価値を提供すると同時に、このような双方向のコミュニケーションを通してホームズくんのブランディング訴求も担っています。
「ホームズくんがいるサービス」という認知の向上から、最終的にロイヤルユーザーとしてアプリを活用し続けてもらえるよう心がけています。

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はじめて3Dホームズくんを作るデザイナーとレクチャー中のエンジニア

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だんだん動いてきた

リリース後

ナビゲーションカテゴリとARKitカテゴリにダブルでフィーチャーされました。
iOS11のリリースと同時リリース、ホームズくんが走る、このどちらかが欠けていたら、おそらく掲載されていないと思います。

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うれしい

まとめ

「面倒」を「楽しく」したい

私はユーザーが「楽しい」体験となることを軸に置いてこれまで施策をしてきました。
住み替え経験のある方は、住み替え最中に「面倒」と感じる部分がいくつもあったかと思います。
なかなか気になった物件に出会えない、引っ越しの荷物をまとめるのが面倒、、など。
アプリ改善の中で面倒を解決できることを前提として、多くの方に訪れる住み替えという活動が、人生の中で少しでも楽しい期間にできることでユーザーに選ばれるアプリとなり、結果業績への貢献にもつながると信じて取り組んでいます。

おまけ

メインエンジニアは新卒1年目

今回、「ARお部屋計測」のメインエンジニアを今年4月入社のたらちゃんが務めてくれました。
私やデザイナーからのフィードバックをもとに、計測した値の見やすさやホームズくんとコミュニケーションが取れるような走行スピードなど、連日細部まで調整してくれました。
SNS投稿用に、「は、恥ずかしいです…」と言いながらも人通りの多い社内で廊下に寝転んだりと、リリース後も体を張ってくれています。

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まだ(撮影終わんないん)ですか?と今までにない強い口調のたらちゃん

たらちゃんのARKitについての記事はこちら qiita.com

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。