上津原です。
前回は、Couchbase Liteの概要をお伝えしました。
今回は、実際に動作させていこうと思います。実際に動作させる私の環境は以下です。
- Mac OS X 10.9 (Mavericks)
- Xcode 5.0.1
- iOS7
先に断っておきますと、特にこの環境でないと動かせないわけではありません。Couchbase Liteのページでの動作環境は以下のようになっています。
- Xcode 4.6 or lator
- iOS SDK 6.0 or lator
ですので、ご自身の環境にあったものを使ってください。
ただし一部、Xcode5.xでプロジェクトを作成するか、Xcode4.6でプロジェクトを作成するかで設定が違います(後述)
プロジェクト作成
新規プロジェクトを作成します。
テンプレートは「Single View Application」を選択します。
(もちろんこれも好きなものを選んで頂いても大丈夫です)
Product Nameは「CBL_EXAMPLE」とし、DeviceはiPhoneを選びます。
その他の項目はお好きな様に設定してください。
Couchbase Lite Framework を追加する
まずはこちら(http://www.couchbase.com/communities/couchbase-lite)から最新版のCouchbase Lite Frameworkをダウンロードします。
2013/11/18 時点ではcouchbase-lite-community-ios_1.0-betaが最新です。
ダウンロードしてきた、「CouchbaseLite.framework」をプロジェクトの「Frameworks」ディレクトリに追加します。プロジェクトにコピーを追加するかどうかはお好みでどうぞ。私は追加して動かしています。
次にBuild Settingsの「Other Linker Flags」に「-ObjC」を追加します。
そして最後に「Build Phases」の「Link Binary With Libraries」から、以下を追加します。
- CFNetwork.framework
- Security.framework
- SystemConfiguration.framework
- libsqlite3.dylib
- libz.dylib
ここで一旦エラーが出ないか確認するためにビルドをしてください。
ここで、Xcode5でプロジェクトを作成した人は警告が出るはずです。Xcode4.6の人は出ないはずです。
Xcode5でCouchbase Liteを動かすには?
現状のCouchbase Liteは、arm64に対応していません。
ですので、Xcode5の人は「Build Settings」の「Architectures」の項目を「Standard Architectures (including 64-bit)(armv7, armv7s,arm64)」から「Standard Architectures (armv7,armv7s)」に変更してください。
そうすればビルドの警告が消えるはずです。
Couchbase Lite を動かしてみる
ビルドが通ればあとは実装してゆくのみです。
AppDelegateに以下を追加します。
#import <CouchbaseLite/CouchbaseLite.h>
次にプロパティ宣言を追加します。
@property (strong, nonatomic) CBLDatabase *database;
そして、application:didFinishLaunchingWithOptions:に以下を追加します。
// CBLManager の作成 CBLManager *manager = [CBLManager sharedInstance]; // データベース作成 NSError *error; self.database = [manager createDatabaseNamed: @"my-database" error: &error];
データベース名に利用可能なのは、小文字[a〜z]、数字[0-9]、および特殊文字[$_()+ - /]となっています。
これでビルドが通る。
ここまでできれば、ビルドが通るようになっているはずです。
ビルドが完了すれば、アプリ内にデータベースが作成されます。
次回は、CRUD周りを見て行きたいと思います。