LIFULL Creators Blog

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AWS IoT Enterprise Button を使った アイデアソン を開催しました!

エンジニアの鈴木(a.k.a すずけん)です。

先日(7/4)、恵比寿の街を舞台に街バル(弊社従業員向けイベント)が行われました。

本記事では、街バルでプロデュースしたAWS IoT Enterprise Button を使ったアイデアソンについて、企画内容や実際やってみた感想などを紹介したいと思います。

IoTボタン の使い方を悩んでいる方に、ひとつのアイデアとして参考になれば幸いです。

全社イベント「街バル」

街バルとは、会社で立案・実施されたイベントで今回がはじめての試みになります。

各プロデューサーが好きな企画を立てて、日頃あまり接点のない方と企画を通して交流を持つためのイベントです。

プロデューサーとして立候補した人数は実に合計100名を超え、計25個もの企画が恵比寿の街のどこかで同時に行われました。

(実行委員の皆様、本当にお疲れ様でした🙇)

その街バル企画において、自分は「AWS IoT Enterprise Button Ideathon 」という企画を立案し、プロデューサーの1人として参加しました。

AWS IoT Enterprise Button Ideathon

はじめに、AWS IoT Enterprise Button について軽く説明をします。

AWS IoT Enterprise Button とは AWS IoT 1-Click サービス専用のIoT デバイスで、 ボタンのクリックに様々なアクションを関連付けることができます。

今年の5月後半くらいに、ようやく国内でも販売が開始されました。 発売開始直後は、すぐに在庫無しになっていましたが、現在は購入できるようです。

Enterpriseと入っていますが、別に企業向けというわけではありません。 普通に個人で購入し簡単に動かすことができます。

IoTボタンの具体的な利用事例だと、コーヒーを淹れたらボタンを押してSlackに通知する等、 何かみんなに知らせたいことがある場合などに使われているようです。

当初の企画段階ではボタンを使ったハッカソンの予定でしたが、参加者は "エンジニアだけとはかぎらない"のと、"エンジニアであっても短い時間で慣れない実装をしようとするとアイデア自体が小さくなりそう"な予感がしたため、アイデアソンという形に切り替えました。

運営側は、先日のDevSecOpsのコンテストで一緒に優勝してきた磯野が運営リーダーになり弊社のエンジニア4名でプロデュースしました。 www.lifull.blog

アイデアソンの形式は、以下の様にしました。

  1. 1チームは3名で構成される
  2. 最終的なアイデアは一枚の絵にまとめてもらう
  3. チームごとにアイデアを1分でプレゼンする
  4. プレゼン後に、参加者全員で投票を行い優勝を決める

チーム分けの工夫として、メンバー各自がファシリテーター(進行担当)、クリエイター(成果物担当)、セールス(プレゼン担当)と1人づつ役割を当てることにしました。役割がはっきりしたほうが余計なことを考えずにアイデア出しに集中できると考えたからです。

また、企画の壁打ちをしている最中に、アイデアソンとはいえやっぱりボタン押したいよね?ということになり、 ボタンを使った班分けシステムと、投票システムを急遽作ることになりました。

バックエンドの実装は自分が行い、フロントサイドは他のメンバーにお願いしました。

最終的に社内に広報された参加者募集の資料は以下のようになりました。

f:id:LIFULL-suzukik:20180705221712j:plain 資料内画像引用: https://www.amazon.co.jp/dp/B075FPHHGG

班分けシステムと投票システム

開催日まで時間がなかったので、システム構成は極力シンプルに作りました。 班分けシステムも投票システムも同じアーキテクチャで、データ保持先のDyamoDBのデータ保持形式が違うくらいです。

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仕組みとしては、

ボタンが押されるとLambdaがトリガーされて、DynamoDBへデータを書き込みます。 DynamoDBからDynamoDB streamにイベントが流れ、それをLambdaで拾ってIoT Coreにリレーします。 IoT CoreはS3にホストされたSPAとMQTT over websocketで通信し、SPAはイベントをハンドリングして画面に反映します。

IoTボタンは10チーム(10個)と班分けに1個で、合計11個使いました。 個人ではこんなに購入しないので、ちょっと壮観です。 f:id:LIFULL-suzukik:20180705222452j:plain

また、IoTボタンのネットワークは、ポケットWiFiを経由させることにしました。 これは、ポケットWiFiのWAN側を切り替えられるようにしておくことで、 複数のIoTボタンにネットワークの再設定をする手間を減らすためです。

当日

アイデアソンは恵比寿のレンタルスペースで開催する為、早めに現地入りしてシステムの動作確認をする予定でした。

ですが、現地入りしてすぐに参加者用のドリンクが配送されてきます。

動作確認とドリンクの保冷を天秤にかけて、結局30人分のドリンクを冷蔵庫に詰め直す作業をすることにしました。 前日動作確認を済ませておいたので後回しでも大丈夫だろうと判断したのですが、思いの外作業が終わらずどんどん時間がなくなっていきます。。。

結局、早めに来た参加者にいろいろと手伝ってもらい、現地での作業とシステムの動作確認を完了させることができました💦

参加者が全員集まったところで、アイデアソンの説明が始まり、ついに班分けのタイミングがきました。

「班分けします!」とアナウンスし、いざ!班分けというタイミングでDynamoDBのテーブルを確認すると、 誰もボタンを押して無いはずなのにすでにデータが入っています😨

なんと、参加者がそこら辺に置いておいた班分け用のIoTボタンを何度か押していたことが発覚しました。。。 登録データの初期化などを急いで済ませ、もう一度仕切り直しです。

順調に一人つづボタン押して行き、チームと役割が決まっていきます。

あと残り二人というタイミングで、「あれ?なんかおかしい、青いランプが点滅してますよ」ということに。。。

完全に想定外でした。。。

IoTボタンは、6秒以上長押しするとセットアップが始まる仕様になっているのです。

タイムスケジュールが押していたのと、しばらくボタンが反応しなそうだった*1こともあり、班分けが終わっていない残り二人を空いてるチームに振り分けました。

そんなトラブルもありつつ、アイデアソンがスタートすると、各チームがどんどん活性化していくのがわかりました。 当初は、もっとゆるふわな感じになるかなと想定していたのですが、いつの間にか結構ガチなアイデアソンになっていました。

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1時間を超えるアイデア出しが終わり、プレゼンが始まりました。

どのアイデアもおもしろく、示唆に富む内容で、面白いアイデアがたくさん出ました。 f:id:LIFULL-suzukik:20180713155618j:plain

各アイデアはIoTボタンが付けてあるダンボールに貼り付けられており、 全てのプレゼンが終わった後は、みんなで各アイデアのIoTボタンを押して投票する流れです。

そして、いよいよ結果発表。。。

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一位のチームには全員にAmazon Echo dot, 二位のチームには全員にAWS IoT Enterprise Button が贈呈されました!

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また、最後に「最も〇〇だったで賞」として「辛口」、「恵比寿」、「自由」のテーマに沿ったアイデアを出してくれたチームに、それぞれウィルキンソン(辛口)、YEBISU(恵比寿)、オールフリー(自由)のAmazon Dashボタンが贈呈されました。

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最後の開票時に盛り上がりのピークを迎え、参加者がみんな笑顔になっているのを見て、 プロデュースして本当に良かったと感じました。 (投票システムはトラブルなく期待どおりに動いて本当によかったです😋)

その後、全員で後片付けをし AWS IoT Enterprise Button Ideathon は幕を閉じました。

まとめ

以上が今回プロデュースした企画と実際の出来事になります。

個人的な感想としては、街バルは次回もあるとは限らないので、 こういうチャンスに積極的に参加することができてよかったと感じています。

また、運営を通じて得るものが多くあり、また一つ経験を積むことができました。

IoT ボタンの利用用途を考える際、どうしても業務や生活を便利にする為に何ができるのか?という視点になりがちですが、こういった(あまり役に立たない)楽しいことにも十分にフィットするので、IoTボタンの可能性は無限大だなぁと感じました。

IoTボタンは簡単につかえて、アイデア次第でいろんなことができるので、 これからもどんどん使っていって事例を共有していけたらと思います!

*1:落ち着いてアプリ側からキャンセルすればよかったのですが、この時は気づきませんでした。