LIFULL Creators Blog

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リモートワーク下でどうやって偶発的なコミュニケーションを生み出すか: Discordを使ったコミュニケーション(ハンガーフライト編)

LIFULLのプロダクトエンジニアリング部でエンジニアリングマネージャーをやっております野澤と申します。

もともとはゲーム用途で使われることの多かったDiscordですが、最近はIT系のイベントでは必ずといっていいほど使われるようになりました。LIFULLでも昨年導入され、各部署でDiscordを使って日々コミュニケーションを取っているようです。

コロナ禍になる前はオフィスで偶然出会った人と話せたり、連絡せずともふらっと会いたい人に会いに行って話せたりしていました。ところが、リモートワークだとどうしても自分が所属するプロジェクトやチームの人としかコミュニケーションしなくなりがちではないでしょうか。

そこで、私が所属するプロダクトエンジニアリング部ではDiscordを使った「ハンガーフライト」というコミュニケーション施策を講じてみたので少しだけご紹介できればと思います。

ハンガーフライト

ハンガーフライトの写真
Okänd fotograf "Montering / underhåll av flygplan S 6 samt B 4 på CVM, Centrala verkstäderna Malmslätt. Arbete i hangar." Public Domain Mark 1.0 https://digitaltmuseum.se/021016832015/montering-underhall-av-flygplan-s-6-samt-b-4-pa-cvm-centrala-verkstaderna

飛行機を格納する倉庫のことをハンガーフライトと呼ぶそうです。

ところが、飛行機のパイロットたちが天候悪化などの理由で空を飛べないときに、ハンガーフライトに集まって飛行技術のコツなどについて雑談したり、情報交換をしていたことから、この行為自体をハンガーフライトと呼ぶようになったようです。 (詳しくは市谷聡啓さんの『カイゼン・ジャーニー』をご参照ください)

コロナ禍の影響でリモートワークが中心になり、自部署以外のメンバーと話す機会が激減したため、ちょっとでも話す機会を作ろうと思ったのがきっかけで、私が所属する部署でもZOOMを使ってハンガーフライトを始めてみました。毎週決まった時間に自部署以外のメンバー含む数名でおしゃべりをしていました。

コロナ禍が長期化し、リモートワークが常態化しました。そのことによって、会社でも他部署の人と交流する機会が減ったことに対して課題意識が強まってきました。そこで、自分たちの周りでしかやっていなかったハンガーフライトを、エンジニア組織全体でやってみてはどうだろうと思い立ち、実施することにしました。

協力してくれる仲間とともに開催する時間を決め、Discordサーバーにエンジニア専用のチャンネルを作りました。最初はそんなに参加者も多くないだろうから、ざっくり「仕事について」「キャリアについて」「雑談」という3つのボイスチャンネルを作りました。ちょっとした仕事の息抜きや、誰かと喋りたいときに、興味のあるテーマのチャンネルに入っておしゃべりする、という感じです。

始めてみてどうだったか

8月の上旬から開始し、今のところ火曜日の16:00-17:00と、金曜日の13:00-14:00の週2回で開催しています。最初は数名しか参加してくれなかったものの、最近では大体10名くらいの方が参加してくれます。

普段あまり一緒に仕事をしないような人や、初めて話す人など、部署関係なくいろんな人が集まります。特に新卒や中途採用で入社された方々に喜ばれている印象です(まだ人数自体は少ないですが)。話を聞くと、入社してから直接会って話したことのある人は数名だし、自部署以外の社員と話すこともほとんどなかったからということです。

話の内容としては、やはり仕事のこと、最近の会社での出来事、キャリア、技術系のニュースなどについての話が盛り上がります。「好きな言語について話そう」とか最近参加したセミナーの感想、LIFULLに入社した理由や今後どういったことをやっていきたいか、などなど様々な話題で盛り上がります。

ただし、初めての人同士だとなかなか話すのも大変です。なるべく私も週一回は参加し、ファシリテーションをして、いろんな人の話が聞けるように努めています。そのうち特定のファシリテーターがいなくてもその場で自然に話せるようになるといいなと思っています。

ハンガーフライト以外の時間でも時々Discordに来て誰かが喋っているのを見かけました。弊社のCTOもちょくちょく顔を出しているようで、普段CTOと話す機会が無いようなメンバーも、CTOと直接話すことができているようです。

結果として、今まで相談しにくかった部署への相談がしやすくなったり、他の部署で実施しているコミュニケーション施策を別の部署でもマネしてみたりと、少しずつ業務改善にもつながってきています。最近施行されたセキュリティ施策の担当者が参加してくれて、みんなでその施策の内容について質問したり、解説してもらったりと予想していなかったような情報の共有が行われており、参加してくれた方のリピート率は非常に高いです。

今後の課題と展望

とはいっても、なかなか参加人数が増えません。まずは粘り強くエンジニア全員が入っているチャットルームで開催30分前にアナウンスをしたり、参加してくれた人にも身の回りの方を連れて一緒に参加してみて欲しい旨を伝え続けています。最近は多くの社内エンジニアが参加するイベントでも関連して告知をしたりしています。

弱くなってしまった社員同士のつながりを修復しようとしているので時間がかかるのは当たり前です。焦らず、諦めず、根気強くやっていくことが大事かなと思っています。ご参考になれば幸いです。

LIFULLでは共に成長できるような仲間を募っています。 よろしければこちらのページもご覧ください。

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