LIFULL Creators Blog

「株式会社LIFULL(ライフル)」の社員によるブログです。

チームに初めてデザインスプリントを導入して体感したこと

はじめに

こんにちは!LIFULLのプロダクトエンジニアリング部でフロントエンドエンジニアを担当している竹本です。

今回はチームで初導入した「デザインスプリント」について

  • どのような手法で導入したか
  • 導入して感じた利点と現状の課題

を共有します。

デザインスプリントとは

デザインスプリントはサービスの開発を効率よく進めるために各ステップごとにチームメンバーで議論してプロトタイプを作り、高速で価値を検証するプログラムです。

各ステップでは、リサーチ、プロトタイピング、ユーザーテストに則ったプログラムで構成しています。

これを何度も繰り返し研磨することでサービスの理想形を探究し続けるといった点が今回の目標になります。

チームでどのように実施したか

まず今回の基本構成としましては、以下のようなプログラムに分けて実施しました。

  1. DAY1 理解...競合調査やデータ分析による課題定義

  2. DAY2 発散...課題を元に解決するHMW(How Might We)を作成する

  3. DAY3 決定...書き出したアイデアからプロトタイプを作成するアイデアを選出する

  4. DAY4 プロトタイプ...アイデアをベースにプロトタイプを作成する

  5. DAY5 検証...プロトタイプをユーザーがどのように使うのかを観察して仮説検証を行う

上記のプログラムを1つずつ簡単に説明していきたいと思います。

DAY1 理解のプログラム

このプログラムでは、ユーザーのプロセスを徹底的かつ具体的に追いかけます。

今回はユーザー調査とKA法を用いて人々が求めている本質的ニーズや体験価値を導き出すこととしました。

ユーザー調査

ターゲットにとっての本質的な価値とは何かを探るためにユーザー調査を行います。 今回は、「住まい選びを始める段階の人が、どのように情報に触れて、どのように住まい選びを始めているのか」という題材の元、 デプスインタビューを実施しました。

大まかに分けてユーザー調査前に整理したリサーチ要件は以下になります。

  • 背景
    • 調査が必要な経緯、現在のステータスなど
  • 目的
    • 調査で知りたいこと
  • ゴール
    • どのような結果・状態が達成されていればインタビューは成功か
  • 明確にすること
    • どのようなことを知ることができたら、ゴールを達成できるか

こうしたリサーチ要件を元にユーザー調査を行い、得られた結果を元に、KA法を用いて分析していきます。

KA法

KA法を用いたステップとしては以下になります。

  1. 「出来事」を読んでなるべく具体的にそのシーンをイメージとして思い浮かべる

  2. そのシーンに自分を置いてみて、行動したときの自分の心の動きを感じとる

  3. 自分の心の動きを投影して、ユーザーの価値観だったらどうなるか類推する

  4. 類推した心の動きから、「出来事」に含まれる価値を捉えて「心の声」として表現する

  5. 「出来事」と「心の声」を踏まえて、「〜する価値」というフォーマットにする

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KA法を用いてできる「出来事」「心の声」「〜する価値」の例

DAY1では様々な価値を発散し、グループ化した上でその価値を提供する既存製品・技術を書き込むまでを行いました。

ここで完成したものは「価値」を整理した価値マップと既存製品、技術マップになります。

DAY2 発散のプログラム

このプログラムでは、以下の順序でHMW(How Might We)を作成し、その中から重要なHMWを抽出することがゴールとなります。

  1. DAY1で完成した「価値マップ」を利用し、HMWをチーム内でできる限り作成する

  2. HMWの付箋をグループ化する

  3. 各メンバーが重要だと思うHMWに投票して、課題をまとめる。

HMW(How Might We)とは、「どうすれば~」から始まる簡潔な言葉で付箋を書いていく手法の1つです。

これにより付箋に書かれるフォーマットの統一と、課題について焦点を当て易くできます。

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HMWの例

各メンバーが出したHMWをグループ化した上で重要だと思うHMWを投票により数個選んでDAY2のプログラムは完了となります。

DAY3 決定のプログラム

このプログラムではDAY2で選出したHMWを元にアイデアの発散と抽出を行うことがゴールとなります。

  1. 課題ごとにアイデアを発散する

  2. アイデアを整理し、グループ化する

  3. 良いと思ったアイデアにメンバーが投票する

  4. どのアイデアをプロトタイピングするか決定する

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アイデア発散の例(黄色がHMW,オレンジがアイデア)

アイデアの整理、グループ化が終わり次第、プロトタイプ作成を行うアイデアを数個選んでDAY3のプログラムは完了となります。

DAY4 プロトタイプのプログラム

このプログラムでは採用したアイデアからチーム分けを行い、プロトタイプ作成のために作業時間を取りました。

プロトタイピング手法は最終的にテストできる形であれば良いのでチームごとで最も得意な形式で作成して頂きます。 プロトタイプを完成させた段階でDAY4のプログラムは完了となります。

DAY5 検証のプログラム

このプログラムでは各プロトタイプのテストと検証を行いました。 実際にプロトタイプを使っていただくために、今回テスターは社員を協力してもらいました。

各テストが終わり次第、出た意見を元に考察し、反映する内容・次のアクションを決めました。

導入して感じた利点と現状の課題

それでは、デザインスプリントの各プログラムを回して感じた利点や課題について共有します。

利点について

統一された認識の元でのアイデア創出

短い間でプログラムを実施したため、DAY1で固めた認識が定着しプロトタイプを作成するまでに大きくずれることはありませんでした。

メンバーごとで分かれて作業した後もチームとして一体感を持ち、プロトタイプを作り上げられたと感じています。

短時間で密なプログラムによる効率的なコミュニケーション

短い間に長時間チームメンバーとコミュニケーションを取る仕組み上、メンバーの相互理解も並行して進んだように感じました。

これにより、デザインスプリント外でも職種間のやり取りがよりスムーズになりました。

課題について

デザインスプリントのスピード感

本来5日間通して行うプログラムですが、今回はデザインスプリントをやりつつ並行して通常施策の作業を進めていたため、プログラムの間は1週間ほど空いてしまったケースもありました。

故にデザインスプリントで重要な要素の1つであるスピード感は意識し切れていなかった可能性があります。

プログラムごとに時間を空いてしまう場合は、前回のプログラムでは何を行ったかログを残しておき、次のプログラムでもすぐ考えられるように準備をしておくとスムーズに思考しつつプログラムを進めることができると感じました。

どんなサービスについてデザインスプリントを実施したか

今回、デザインスプリントを活用したサービスは住まいインデックスというサービスになります。

住まいインデックスは住み替えの予算、ユーザーにあった地域などのような住まい探しにおける悩みを解消するサービスです。

lifullhomes-index.jp

まとめ

デザインスプリントの初導入した手法と感じた利点、課題などを紹介しました。このように初導入でも挑戦できる環境は整っています。

今後デザインスプリントを導入検討している方々の参考になれば幸いです。

最後になりますが、LIFULL では一緒に働く仲間を募集しています。よろしければこちらも合わせてご覧ください。

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