エンジニアの加藤です。LIFULL HOME'Sの注文住宅領域を支えるエンジニアチームのマネジメントを担当しています。
LIFULLでは定期的にエンゲージメントサーベイを実施し、組織の状況把握を行っています。 しかし、エンゲージメントサーベイは全職種共通のフォーマットとなるため、「開発のしやすさ」や「プロジェクト進行」などエンジニア特有の課題までは特定しづらく、さらに深掘った分析が重要です。
こうしたエンジニア特有の課題発見や課題の深掘りを効率的に行うため、「ネガティブミーティング」を企画し実施したので、そちらを紹介したいと思います。
ネガティブミーティングとは
弊社では課題を出し合う話し合いを「ネガティブミーティング」と称して実施しています。 ここでは解決策などは議論せず、ひたすら「コト」に向けて率直な課題を挙げることに集中します。
また、ネガティブミーティングで出た課題の打ち手は別途「ポジティブミーティング」と呼ばれる話し合いで議論し、課題解決の実行まで落とし込みます。
我々はこれら2つを組み合わせて「ネガポジミーティング」と称し、セットで実施しています。
ネガティブミーティングの特徴
- ネガティブミーティングは、課題だけを挙げるミーティング
- 課題を出すことだけに集中するため、普段だと言いづらい反対意見や代替意見も思い切って伝えることができる
- ネガティブな内容でも、意見を出すことを楽しむ
ポジティブミーティングの特徴
- ネガティブミーティングで出た課題の解決策を決めるミーティング
- 実行する解決策を決めたら「誰が」「なにを」「いつまでに」を決める
ワークの流れ
今回のワークでは3, 4名ずつのチームに分かれ、以下の流れに沿ってネガティブミーティングを実施しました。
- 誰かが「ここがつらいよ〇〇」を決める(例:ここがつらいよ目標設定)
- みんなで「その心は〜」をひたすら出す(例:その心は、エンジニアの成果の定量化がキツい)
- 意見を出し切ったら1に戻る
今回のようなワークではより多くの観点で課題を出し合うことと、チームメンバー全員が話し合いに参加することが重要です。 そのため、1のテーマ設定は一人ずつ持ち回りで行うよう工夫しました。
また、ネガティブミーティングでは出てきた課題に対し悲観的になるのではなく、むしろ課題が浮き彫りになったことを前向きにとらえることも重要です。 最後は笑顔で終えられるしくみとして、チーム内で最も共感された課題を川柳(または短歌)にまとめ、全体へ共有してもらうこととしました。
やってみた結果
今回は約30分のワークにて実施しましたが、50を超える課題を発散したチームもあり想像以上の結果が得られました。 大きく分けると「開発プロセス」、「プロジェクト進行」、「技術的負債」、「プロダクト」、「目標・評価・キャリアパス」についての課題が多く挙がり、狙いであったエンジニア特有の課題発見と深掘りが実施できたと感じています。
また、どのチームも楽しみながら課題を出し合えていたように見受けられ、この後実施する課題解決にも前向きに取り組んでいける印象を抱きました。
組織課題のようなネガティブな意見は心理的安全性が担保された環境でなければなかなか言いづらいものです。 ネガティブミーティングのフレームでは課題を出し合うことだけに集中することが前提となるため、そういった環境づくりに効果的であると感じます。
まとめ
今回はネガティブミーティングを通じて組織課題を発散する取り組みについての紹介でした。 今後はポジティブミーティングを開催し、今回出てきた課題への打ち手を考え、解決に導くための取り組みも実行してきたいと思います。
最後に、LIFULL ではともに成長していける仲間を募集しています。よろしければこちらのページもご覧ください。