LIFULLは、国立情報学研究所(NII)が運営する情報学研究データリポジトリ(IDR)に、LIFULL HOME'Sデータセットを提供しています。 本記事では、先日開催された IDRユーザフォーラム2025 のご報告として、LIFULL HOME'Sデータセットを活用した研究発表や、LIFULLとしての取り組みについてご紹介します。
- IDRユーザフォーラム2025とは
- 2025年5月、新たにLIFULL HOME'Sデータセットを追加
- LIFULL HOME'Sデータセットを活用した研究ポスター発表
- スタートアップセッションにおける企業賞の授与
- LIFULLからの発表:不動産データのビジネス応用事例
- おわりに
- 一緒に不動産データの可能性を広げるエンジニアを募集しています
前回および前々回のフォーラムの様子については、以下の記事でもご紹介していますので、あわせてご覧ください。
IDRユーザフォーラム2025とは
IDRユーザフォーラムは、NIIが提供する研究データ基盤を活用した研究成果を共有し、データ提供者・研究者・利用者が一堂に会して議論する場です。 不動産、医療、交通、社会経済など、分野横断的なデータ利活用の事例が紹介される点が特徴で、年々参加者・発表内容ともに広がりを見せています。

2025年5月、新たにLIFULL HOME'Sデータセットを追加
2025年5月には、IDRにおける LIFULL HOME'Sデータセットの拡充が行われました。 これにより、より多様な分析・研究テーマへの応用が可能となり、学術研究と実社会をつなぐ基盤としての価値がさらに高まっています。
データセットの詳細は、以下のページで公開されています。
情報学研究データリポジトリ LIFULL HOME'Sデータセット
LIFULLとしては、引き続き「実社会で蓄積されたデータを、研究を通じて社会に還元する」ことを重視し、IDRを通じたデータ提供を進めていきます。
LIFULL HOME'Sデータセットを活用した研究ポスター発表

IDRユーザフォーラム2025では、LIFULL HOME'Sデータセットを活用した研究発表が複数行われました。 ここでは、特に印象的だった2件のポスター発表をご紹介します。
不動産情報の俯瞰的閲覧を可能にするVR探索インタフェース
- 中山 裕紀 氏,大島 裕明 氏(兵庫県立大学)
- ポスター資料
本研究では、不動産情報をVR空間上で俯瞰的に探索できるインタフェースが提案されました。 LIFULL HOME'Sデータセットを用いることで、従来のリスト表示や地図表示では捉えにくかった空間的・構造的な特徴を、直感的に把握できる点が示されていました。
不動産情報とXR技術の融合は、住まい探しや都市理解の新しい可能性を感じさせる研究事例でした。
公示地価・人口動態予測データを用いた機械学習による将来賃料の予測
- 佐藤 豪栄 氏,秦野 亮 氏,西山 裕之 氏(東京理科大学)
- ポスター資料
こちらの研究では、LIFULL HOME'Sデータセットに加えて、公示地価や人口動態予測データを組み合わせ、将来の賃料を機械学習によって予測する手法が提案されました。
不動産市場の将来予測という社会的ニーズの高いテーマに対し、オープンデータと民間データを組み合わせた分析は、IDRならではの研究アプローチと言えます。
スタートアップセッションにおける企業賞の授与
今回のIDRユーザフォーラム2025では、スタートアップセッションも開催されました。 LIFULLは企業賞として、以下の研究発表を表彰させていただきました。
住宅ローン税制は住宅購入者の利益になっているか
- 河瀬 豊 氏(神戸学院大学)
- 発表資料
本研究は、住宅ローン税制が実際に住宅購入者の利益につながっているのかを、データに基づいて検証したものです。 不動産・住宅政策とデータ分析を結びつけた点、そして社会的インパクトの大きさを評価し、LIFULLとして企業賞を授与させていただきました。

LIFULLからの発表:不動産データのビジネス応用事例
データ提供者セッションでは、LIFULLからも発表の機会をいただきました。
このセッションでは、実際の不動産データがどのようにビジネスの現場で活用されているかを、具体的な事例と技術アプローチの観点から紹介しました。発表はデータ提供者セッションにて行われ、参加者のみなさまにも幅広い関心を寄せていただきました。
発表では、以下のようなトピックに触れました。
- 「おとり物件」の防止に向けた取り組み:不動産情報の信頼性向上を目的とした取り組みと技術的背景の紹介
- 不動産売却査定におけるLLM活用:大規模言語モデルを用いた査定支援サービスの事例
- LIFULL HOME'Sデータセットの拡充とその活用可能性:2025年5月に追加されたデータの内容と、これを活かした応用事例の可能性
この発表を通じて、データ利活用が不動産ビジネスにもたらす価値を、研究者・実務者双方の視点から捉えていただくことを目指しました。 LIFULLでは、今後もデータ駆動型サービスの可能性と実装事例を共有し、研究コミュニティとの対話を深めていきたいと考えています。

おわりに
IDRユーザフォーラム2025を通じて、LIFULL HOME'Sデータセットが多様な研究テーマに活用されていること、そして研究成果が社会課題の理解や解決に寄与しうることを改めて実感しました。
LIFULLは今後も、
- データ提供を通じた研究支援
- 学術と実社会をつなぐ取り組み
- 不動産・住まい領域におけるデータ利活用の発展
を継続していきます。
研究者の皆さま、データ利用者の皆さま、そしてIDR事務局の皆さま、改めてありがとうございました。
一緒に不動産データの可能性を広げるエンジニアを募集しています
IDRユーザフォーラム2025を通じて、LIFULL HOME'Sデータセットが研究・ビジネスの両面で多様な価値を生み出していることを改めて実感しました。 これらの取り組みは、エンジニアリング・データサイエンス・AI技術の積み重ねによって支えられています。
LIFULLでは現在、不動産データやAI技術を活用し、社会課題の解決に取り組むエンジニアを積極的に募集しています。 データ基盤、機械学習、LLM活用、プロダクト開発などに関心のある方にとって、実データを使いながら挑戦できる環境があります。
エンジニア向けの募集職種一覧は、以下の採用ページをご覧ください。
研究コミュニティと連携しながら、実社会にインパクトを与えるプロダクトをつくりたい方、不動産・住まい領域のデータ利活用に興味のあるエンジニアの皆さまのご応募をお待ちしています。