こんにちは、イノベーション開発室ジェネレーティブAIプロダクト開発ユニットの上田です。 2024/4/1に国土交通省の不動産情報ライブラリとAPIが公開されました!このAPIとGPTsを使って、生成AIでの活用を模索してみました。
不動産情報ライブラリとは
不動産情報ライブラリとは、不動産の取引価格、地価公示等の価格情報や防災情報、都市計画情報、周辺施設情報等、不動産に関する情報をご覧になることができる国土交通省のWEBサイトです。
具体的には、以下のように地図上で不動産情報を確認することができます!
また、今回のサイトの公開に合わせて、APIも公開されています。 www.reinfolib.mlit.go.jp APIを利用することで、Webサイトで得られる、不動産価格情報(取引価格・成約価格)、国土数値情報(学区・医療施設・福祉施設・保育園・幼稚園など)などがJSON形式で簡単に取得可能です。
今回は、このAPIを使い「ざっくりした住所を伝えれば、その地域の周辺施設や価格情報を解説してくれるGPTs」を構築してみました!
住所から周辺情報を教えてくれるAI
以下のように動作します。
LIFULLの生成AIチームのエンジニアが、先日4/1にリリースされたばかりの国土交通省の「不動産情報ライブラリ」のAPIを使ってGPTsを作りました!爆速すぎる! #LIFULL #エンジニア #不動産情報ライブラリ #生成AI #GAI #GenerativeAI pic.twitter.com/WWfV9csvUj
— LIFULL Developer (@lifulldeveloper) April 5, 2024
機能的には、住所を入力することで、その地域の周辺施設や価格情報を解説してくれる、以上のものはありません。 しかしながら、これによって不動産業界では以下のように活用できるのではないか、と感じています。
例えば・・
- 不動産仲介業者は:物件やエリアの住所を用いての周辺施設や価格情報を手に入れ、物件の購入や賃貸を探すユーザ対して、ニーズに合った物件・エリアをより迅速に、より正確に提供できる。
- 物件探しを行うユーザは:GPTsなど生成AIのサポートがあることで、複数地域について気になる観点での比較や、そもそものデータの読み解き方についての知識を補うなど、利用ハードルを下げることができる。
と言ったものが想像できます!これらは今回作成したGPTsから想像できますが、さらに他のデータの活用も視野に入れて考えてると
- 地域密着情報に詳しい不動産アシスタントAI
- 地域情報をまとめたパンフレットの自動生成
- その地域での暮らしのシミュレーション
など、多くの活用が考えられます。
まとめ
不動産情報ライブラリは生成AIの領域においても十分活用可能であることが明らかになりました! API利用の際には、利用申請が必要でしたが、公開初日に申請したためわずか1日ほどで利用可能になりました。
※追記:2024/04/05時点では以下のような状況とのことです!
現在、当初の想定を大きく上回るAPI利用申請をいただいております。 大変恐れ入りますが、APIキーが5営業日以内に発行できない場合もございます。 しばらくの間、ご不便をお掛けすることについて、何卒ご了承ください。
APIの利用申請はこちらから可能です!
https://www.reinfolib.mlit.go.jp/api/request/
また、国土交通省の各種のデータを含め、一つのエンドポイントからこれだけの情報を取得できるのはとても革新的です。各種施設の緯度経度も取得できるので、位置情報のデータ処理を加えることでより柔軟な表現で周辺情報などを扱えるため、より活用の幅を感じました!
私が所属する組織のビジョンは「ジェネレーティブAIの力で、あらゆる住替え体験の次元を変え、誰もが理想の住生活をおくる未来を引き寄せる」です。我々の部署ではこうした生成AIを活用したプロダクト開発を積極的に行っています!このビジョンに共感し、一緒に新しい価値を創出していく仲間を募集しています!