LIFULL Creators Blog

「株式会社LIFULL(ライフル)」の社員によるブログです。

継続的社内勉強会を支える仕組み

お久しぶりです。 半年ぶりになってしまった技術基盤部の相原(kaihar4)です。

今回は、私が入社した直後あたりから続いている社内勉強会のTech Talk Lunchについてと、そのTech Talk Lunchを長く続けていくために取り組んでいる仕組みの紹介をしていきたいと思います。

Tech Talk Lunchとは

Tech Talk Lunchとは、その名の通りお昼に開催される私が知る限り社内でも有数の長く続いている定期開催の社内勉強会です。

毎週月曜日の13時から14時までの1時間、前の週の最新ニュースを中心に各自がトピックを持ち寄り、1人5~10分程度を目安に持ち寄ったトピックを自由に共有します。 持ち寄るトピックに制限はなく、現在でもビジネス的なものからアカデミックな論文の紹介、土日に読んだおすすめの技術書に面白いウェブサービスの紹介まで、様々なトピックが共有されています。 また、共有形式もスライドを用意するといったことはなく、大抵はウェブページを見ながらであったり、用意していても簡単なメモ書き程度で、緩く共有するというコンセプトとなっています。

最初はチームのメンバー3人でスモールスタートしたTech Talk Lunchも、こうした開催方法を続けた結果、それほど大きくない会議室で開催しているものの毎度満員御礼となり、参加者も新卒1年目からベテランエンジニアにマネージャまでと幅広く参加する社内勉強会となりました。

長く続けていくための仕組み

ここからは、このTech Talk Lunchが長く続くために取り組んでいる3つの仕組みについて紹介していきます。

トピックを限定しない

一つは、トピックを限定しないという点です。

Slackなどの特定コミュニティで顕著な現象として、トピックごとにチャンネルを分けることによって話題が分散し、それぞれのチャンネルでの絶対的な発言数が減少するというものがあります。 そこで、そういった参加者の分散による過疎を防ぐため、Tech Talk Lunchではトピックを限定しないという方式を取っています。

エンジニアそれぞれの得意な領域によって情報収集手段が異なることに加え、技術情報とは誰がそのニュースについて言及しているかによって情報の価値が異なります。 自分が流し読みしてしまう技術情報も、その分野のキャッチアップをしている人にとっては価値のある情報であることが多くあります。 そういったことから、Tech Talk Lunchではトピックを限定しないことによって参加者の間口を広げ、自分の情報収集手段では知り得ない情報・知り得ない価値を得られるというコンセプトとなっています。

その結果として、ビジネス的なものからアカデミックな論文まで多様な技術情報が集まる社内勉強会となり、多くの参加者を確保することに成功しました。

トピックは持ち寄り

Tech Talk Lunchでは特定のスピーカーというものは存在しません。

トピックは参加者それぞれが持ち寄り、決められた時間ごとに交代で共有しています。 これに関して懸念したのは、スピーカーへの負荷の集中によって運営継続が難しくなることです。 1回1時間とはいえ、持ち回りでスピーカーがトピックを用意することは難しく、必然的に頻度を減らす必要が出てきてしまいます。 また、Tech Talk Lunchにはそれぞれが能動的に技術情報を収集してほしいという想いがあることから、トピックを各自が持ち寄るという決断をしました。

人に対して物事を説明するには、情報のインプットのみで終える時に比べて高い情報の理解度が求められます。 そういった機会を、普段人に説明することがない人にも提供することで、社内の情報共有が活性化されるという効果も見られました。

加えて、持ち寄ることのハードルを下げるため共有方法は自由としており、多くの参加者は事前にトピックのURLを用意だけして当日に臨みます。 結果として、スピーカーの負荷が軽減されることで安定した運営が実現され、活発に情報を共有する文化が醸成されました。

ランチタイム開催

次はランチタイムでの開催です。

弊社では基本的に13時から14時までの1時間が休憩時間として確保されています。 Tech Talk Lunchではより多くの人が参加しやすいよう、この時間を使ってランチを食べながらカジュアルに開催するという形式を採用しています。 これ以外の時間に開催しようとするとどうしてもコアタイム後の16時以降となり、業務都合や私用で参加できない人が多く出てしまいます。 また、長時間の勉強会となると途中退室が可能なものの、拘束時間が長くなってしまいますが、1回の開催時間が1時間と短いため、参加者の心理的障壁も下げられ気軽に参加できるような環境になっていると考えます。

1回の開催時間が短い点に対しては頻度を上げることによって対応しており、取り扱うトピックが最新ニュース中心ということから、毎週月曜日に開催するようになっています。 これにより参加者の情報収集が習慣化され、参加者の情報感度が高くなるという効果が見られるとともに、常に鮮度の高い情報が得られるようになりました。

この仕組みによって毎回安定した人数を参加者として確保することができ、長く続けていくことに寄与しています。

社内勉強会を続けるメリット

Tech Talk Lunchを長く続けることで社内勉強会を続けることによるメリットが見えてきてました。

技術的視野の広がり

私が特に強く感じているのは技術的視野の広がりです。

Tech Talk Lunchではアカデミックな情報も活発に共有されており、中でも機械学習のトピックは技術トレンドも相まって頻出トピックの一つです。 今まで遠くに感じていたアカデミックな分野も、気軽に質問できる環境が作られたことによって身近に感じられ、今ではプライベートでのソフトウェア開発に用いるようにまでなりました。 これにはかなり強くTech Talk Lunchが影響していると実感していて、インターネットに溢れる玉石混合の情報の中から、専門家の意見を直接聞くことができるというのは非常に大きなメリットでした。 カジュアルに共有するというコンセプトのため、気になったことを気軽にその場で質問できるような雰囲気であることもプラスに働いています。

他の参加者の中にも、ここで得た知見を業務に適用している例があり、特定のトピックに特化した勉強会でこうした体験をすることは難しいことを考えると、トピックを限定せずそれぞれが持ち寄るという運営形式の強みを感じました。

他部署との関係構築

次は他部署との関係構築です。

多様なトピックが集まることからわかるように、Tech Talk Lunchには様々な部署から様々なスキルセット・様々な役職の参加者が集まっています。 これにより普段あまり知る機会のない他部署の取り組みや、ベテランのエンジニアやマネージャの考え方などを知ることのできる貴重な機会にもなりました。 例えば、トピックとしてあがってきた他社の技術的取り組みについてベテランのエンジニアと議論したり、他社の評価制度の事例についてマネージャの意見を聞くというのは、普段の生活ではもちろんのこと他の勉強会でも実現は難しいと考えます。

これもトピックを限定せずそれぞれが持ち寄るという運営形式の強みと言えるでしょう。

発信の習慣化

次は発信の習慣化です。

会社内では人に技術的なことを説明するという機会はそれほど多くありません。 社内勉強会は多くありますが、発表資料の用意や技術レベルのハードルなどからどうしてもスピーカーは偏ってしまう傾向があり、多くの人にこういった機会がないというのが現状です。 その中でカジュアルに情報を共有する場であるTech Talk Lunchはそういった人たちの受け口としても有効でした。 事実私はそれほど外部での発表を行ってきませんでしたが、Tech Talk Lunchによって発信することの習慣化がされました。 また、多様なスキルセットの参加者が集まっている性質上、技術的コンテキストが共有されていないため、分かりやすく説明するということに非常に気が使われます。

こうした環境で発信を習慣化することによって、自身の理解が深まるのはもちろんのこと、発信することに対する心理的障壁も下がるといった効果が感じられました。

情報収集の習慣化

最後は情報収集の習慣化です。

私の今までの情報収集手段は翻訳などのなんらかの第三者によるフィルタがかかった2次ソース・3次ソースからがメインとなっていました。 その中で、毎週最新のニュースを収集する習慣がついたことにより、言語問わず意識的に1次ソースからの情報収集を行うようになりました。 他の参加者からも継続して情報が集まることで、常に身の回りに新しい情報が集まるようになり、技術的な引き出しが以前に比べて格段に増しました。

結果として、プライベートでのソフトウェア開発で最新技術を採用し、それを業務にも生かすという非常にいいサイクルが構築されることとなり、公私ともにいい影響が得られていると実感しています。

さいごに

このように仕組みを工夫することによって、運営側に負担をかけることなく社内勉強会を続けることができています。 個人的にも参加することによるメリットを強く感じており、部署間の連携の強まりや技術力の底上げなど、組織として考えた時にも有意義であると感じています。

情報は発信する人のもとに集まるとよく言われます。 これはTech Talk Lunchが強く表していて、それぞれが発信することによってとても刺激的なコミュニティを形成することに成功しました。

とりとめがなくなってしまいましたが、そんなTech Talk Lunchと弊社では新たな仲間を募集しています。