こんにちは。
プロダクトエンジニアリング部の辰巳です。
私はLIFULL HOME'Sの賃貸領域のエンジニアリーダーとして、LIFULLのベトナム海外拠点であるLIFULL Tech Vietnam(以下LFTV)のメンバーとともに開発を行っています。
海外の方と仕事をしてみたいけど不安がある、そのような方に向けてLIFULLでの海外拠点メンバーとの仕事の取り組みを現場目線でお伝えします。
LFTVと2017年から開発をともにしてきた私から見たLIFULLグローバル開発チームとの働きやすさについて紹介します。
LIFULLとグローバル開発
私は2015年にLIFULL(当時の社名はネクスト)に入社しました。
入社3年目の2017年にLFTVのメンバーと業務をともにしました。
当時のLIFULLはLFTVの母体となる企業の子会社化を行った直後で、海外子会社とオフショア開発を行うにあたっても社内に知見が少ない時期でした。
-6年前- 初めての"オフショア請負開発"
6年前、2017年当時はグローバル開発に不慣れで手探り状態でした。
当時、LIFULL HOME'Sの不動産会社情報を掲載するページを運用するチームで、LFTVとの開発を私に任せてもらいました。
LIFULLとしてはLFTVと連携した開発がまだ3件目の開発案件で暗中模索の色が強かったです。
LFTVとしてもLIFULL以外のオフショア案件が多く、LIFULLの案件を受けるのは社内でも小規模なチームでした。
当時は以下のようなチーム体制でした。
- LIFULLの正社員エンジニアのリーダー(私)
- ブリッジエンジニアLFTVの通訳兼リーダーのエンジニア(以下ブリッジエンジニア)
- LFTVの開発メンバー2名
私が開発指示を出し、LFTVとしては開発した成果物を納品するいわゆる「オフショア請負開発」として稼働していたのが当時です。
外注開発の色が強く、チームは業務の指示側と受け側できれいに別れており、開発責任とテストはLIFULLが負う形でした。
権限の影響で開発環境がLIFULLとLFTVで別れており、不具合があっても何が原因か分からず開発が止まるといった事態も多かったです。
品質面でもLIFULL HOME'Sへの知見がなかったために開発品質が低く、レビュー回数が多くなったりする事は日常茶飯事でした。
そのため現在と比べてLFTVとの連携がうまく回っていなかったのが2017年当時の内情でした。
-海外拠点との働き方改善-
2024年現在は整備が進み、「オフショア請負開発」の色は抜けました。
LFTVの設立の目的はLIFULLグループで優秀なエンジニアリソースの確保にあります。
彼らがより能力を発揮でき、LIFULLとチームで開発を行えるようにさまざまな改善活動が行われました。
- オフショアという言葉を使わず1チームであることを意識づける
- 海外拠点メンバーの権限の拡張
- 開発ドキュメントの整備
- LIFULL HOME'Sサービスの勉強資料の準備
- 言語の壁を越えるようにLIFULL側も英語などで積極的にコミュニケーションを行う
- 定期的なアンケートで働きやすい環境をヒアリングする
他にもありますが代表的なものは上記に挙げた通りです。
私もLFTVと一緒に業務を行い始めた最初期から関わっていたので、ドキュメント整備や業務フローの改善を行ってきました。
このような活動を行い、社内に海外拠点との開発機会が増え、知見がたまることでさらに改善につながります。
良いスパイラルが生まれて、現在では当たり前のように海外拠点メンバーとチームを組んで業務を行うようになりました。
開発品質の向上
現在はLFTV内の品質管理チームがサポートしてくれるようになったりと開発品質も大幅に向上しています。
現場に近いところだと、LIFULLの正社員に近い権限をLFTVメンバーが持っているため開発環境の差がなくなりました。
連携当時はLFTVのセキュリティレベルが低く、日本の法律やLIFULLのレベルと合わせるのに時間がかかったため開発環境に差がある状態でした。
当時の例を挙げると、LIFULL HOME'Sの開発環境がインフラごと分かれており、LFTVでは日本の環境をクローンした環境で開発を行っていました。
DBから別の環境であるため、LIFULLでほかのチームがDBやインフラリソースに変更を加えた場合、そこに差分が出てしまいアプリケーション開発ができないなど頻繁に発生していました。
他にもサービスアカウントが分かれているためLIFULLの機密性の薄いドキュメントすら参照できないのでコピーしてメールで送付したりと業務進行に影響が出ていました。
これらがなかなか解決できずにモヤモヤしながら業務をしており、海外拠点との業務は今後大丈夫なのか?と考えていたのを覚えています。
ただ、これも克服してLFTVでは日本の正社員と同じように業務を行える環境が整いました。
現在の私のチームでもLFTVメンバーが活躍しており、開発スピードがLIFULLのエンジニアに迫る勢いで施策のリリースが行えています。
2017年当時からは信じられないほど海外拠点と働きやすくなっています。
ワンチームでの開発
LIFULLの開発メンバーとLFTVの開発メンバーの権限差分が払拭されたり、開発にあたってLIFULL流の知見がたまっていったりと、1つのチームで開発する色が強くなっています。
LIFULLとしてもグローバル開発では各国の拠点を跨いで1つのチームを編成したり、必ずしもLIFULLのメンバーがリーダーを担うとは限らないといった、各国メンバーが同じ立場でのチームを想定しています。
もっと目の前、現場を見るとLFTVとLIFULLのメンバーで意識が変わりました。
請負開発ではなく1つのチームであるという意識が強まりました。
積極的に開発要件に質問をしてくれたり、LIFULL側の指示に不備がある場合は訂正をしてくれたりと意識が変わってきています。
たとえば私とプランナーが見逃した仕様の不備をLFTVで実装初期に発見し、ドキュメントにまとめて共有してもらえたことで仕様漏れが回避できたこともあります。
このように海外拠点のメンバーとの業務が日本のメンバーと遜色なく行えるようになったと感じています。
さらに現在ではマレーシアのLIFULL Tech Malaysia(LFTM)も仲間に加わり、チームの国際色がどんどん豊かになっています。
LFTVとLFTMとの開発機会が増え、今後さらにLIFULL内で国際色が豊かになっていくと思います。
彼らの開発手法やマインドは日本人とは違う部分もあります。
そういった点をLIFULLのエンジニアも吸収して、エンジニアとしてお互いに切磋琢磨できる環境となってほしいと思います。
最後に
LIFULL・LFTV・LFTMではそれぞれ一緒に働いてくれるメンバーを募集しています。
日本にいながら海外の方と仕事ができる貴重な環境でもあります、興味のある方はぜひカジュアル面談のページをご覧ください。
https://hrmos.co/pages/LIFULL/jobs/010