LIFULL Creators Blog

「株式会社LIFULL(ライフル)」の社員によるブログです。

LIFULLにおけるマーケターのキャリア像とは? マーケター総会の内容を公開!

こんにちは。LIFULLの新卒2年目マーケターの松井です。
今回は、7月に開催されたマーケター総会について共有させていただきます。

マーケターの人材育成やキャリア像を考える方のご参考の一つになれば幸いです。

 

マーケター総会とは?

LIFULLでは、マーケターに関わらず、エンジニア、デザイナーなど職種別の総会を定期的に実施しています。

 

人材育成の考え方として、組織別の人材育成と、職種別の人材育成の双方を重要視しており、職種別の総会は、職種ごとの目指す方向を共有するビジョンシェアリングの意味を込めて開催されています。

 

また、今年の5月にLIFULLでは、改めてマーケターのキャリア像を明確に定義しました。

LIFULLマーケターのキャリア像について

以下の内容が、LIFULLにおけるマーケターのキャリア像として掲げられています。

 

マーケターとしてタイムレスなスキルを保有し、
マーケティング・コミュニケーションをトータルプロデュースできる人材

  

文章ではこのように定義されているのですが、まだマーケターの実務経験が浅い自分自身にとって、「マーケターとしてのタイムレスのスキルとは?」「マーケティング・コミュニケーションをトータルプロデュースできるってどういった状態?」と言ったように、中々腹落ちしきれない部分がありました。

 

今回の総会は、そういったマーケターのキャリア像、マーケターに求められるスキルを具体的にイメージするために、ベストインクラスプロデューサーズの代表取締役社長 菅 恭一氏を外部講師としてお招きして開催されました。

 

第一部「デジタル時代のマーケティングプロデュース術」

 

f:id:LIFULL-matsuit:20170809160900p:plain

 

 菅氏には、「デジタル時代のマーケティングプロデュース術」というタイトルでご講演いただきました。

 

f:id:LIFULL-matsuit:20170830085107j:plain菅 恭一氏(ベストインクラスプロデューサーズ)

1998年朝日広告社入社。食品、流通、金融、人材、不動産など多業種における、デジタルマーケティングの戦略構築、コンサルティングを担当したのち、2004年に次世代型デジタルマーケティング組織を起案。以降10年間のリーダーシップを通じてトリプルメディア領域におけるコミュニケーションプランニングとデータドリブンなマーケティングマネジメントをシームレスに実践する組織基盤を構築。

2015年4月、データドリブン型コミュニケーションシナリオの開発を軸に、デジタル時代の企業と生活者の関係構築を支援するマーケティングプロデューサー集団、株式会社ベストインクラスプロデューサーズの創業の参画、代表取締役社長に就任。

 

マーケティング活動のプロセス明確化の重要性

講演の冒頭は、マーケターを取り巻く環境やマーケターが抱える課題をベースとして、マーケティング活動を構造化し、プロセスを明確にする必要があるというお話をいただきました。以下のスライドがその事例となります。

 

f:id:LIFULL-matsuit:20170728091801j:plain

 

プロセスに落とすメリットとして、菅氏は「プロジェクトに入る前にゴールまでのプロセスがあると、振り返りし易い」というお話がありました。上記のようなフレームワークに落とし込む重要性を、実際にプロデュースしたクライアントの案件の事例も踏まえて、説明いただきました。

マーケターに求められるスキル要件

f:id:LIFULL-matsuit:20170728091814j:plain

 

その上で、マーケターに求められるスキル要件について、以下のように定義されていました。


1.プロデュースする力 
2.データを読む力
3.シナリオを作る力

 

目指すべきは、「プロデュースする力」を持ち、「データを読む力」「シナリオを作る力」のいづれか(3つのスキルのうち2つ)を兼ね備えているハイブリッド人材というメッセージを受け、第一部の講演は終了しました。

 

第二部 トークセッション

f:id:LIFULL-matsuit:20170901102136j:plain

 

第二部では、上記のご講演を基に、以下の点についてLIFULLマーケター職種長の菅野(すがの)氏と菅氏でトークセッションを行いました。

 

 菅野 最後のスライドで、プロデュースする力、データを読む力、シナリオを作る力を持つハイブリッド人材のお話がありました。

 

それぞれ3つのスキルに関しては、LIFULLのマーケターのスキルマップでも、データ活用やコミュニケーション設計は入っていて、プロデュースする力は社内調整力やプレゼンテーションスキルといった要素として含まれおり、それぞれマーケターとして保有すべきタイムレスなスキルとして定義されています。

 

ただ、「なぜハイブリッド人材が重要なのか?」については、現状社内のマーケターに説明ができていませんでした。菅さんは、なぜスペシャリスト人材ではなく2つ以上兼ね備えているハイブリッド人材が重要なのか?と考えていらっしゃるのかをお伺いしたいです。

 

菅氏 よくT型人材と言われるように、1つは自分の強みとなる領域は持った方が良いと思います。たとえばデータを読む力がありますとか、アクセス解析ができます、運用型広告はハンズオンで運用できます、と言ったような。

 

ただ、それを部分最適ではなく、自分の掘り下げてやっていることを、もう少し大きな目線で事業の問題の解決にどうつながっているのか?という視点で専門性を活かしていこうと思うと、戦略を考えないといけないと思っています。

 

よく、若手でデジタルマーケティングを初めてやる方は、リスティングやSEOなどからスタートすることが多いと思いますし、それはそれで良いですが、それだけだとキャリアとしては、大きい意味での事業貢献にはつながりにくい。それを活かしながら、もう少し大きなレイヤーで売り上げを伸ばすとか、数を増やすとか、先ほどのマーケティングモデルを描きながら自分は何をするのか?というのはすごく大事だと思います。

 

菅野 ちなみに先ほどの3つのスキルの中で多い組み合わせなどはありますか?

 

菅氏 プロデュースする力、シナリオを作る力の組み合わせが多いかなあと思います。データに関しては、データの専門性を持っていることと、データに対してのリテラシーがあることはちょっと違うと思っていて、データにものすごく深く行かれる方は特殊能力だなと思っています。

 

なので、プロデューサーは、ものすごく専門性が高い方が深く行き過ぎるところを、もう少しビジネスに焦点をあててデータの切り方をディレクションできたりするのは重要です。データが全くわからないとちょっと困っちゃいますね。そう考えると、プロデュースする力、シナリオを作る力のセットが多いですが、データが分かるプロデューサーはそんなに多くないので、これからより求められると思います。

 

菅野 こちらに関連して気になったのは、先ほどの3つのスキルと仕事の組み立て方について、ある限られたポジションの人しかできないのでしょうか?それとも細分化された1つの業務の中でもできるのでしょうか?

 

菅氏 できると思うし、是非やった方が良いと思います。プロセス自体は、経験があった方がうまくいくこともあるんだとは思いますが、そこは経験関係なく、一人でやるのでなく、たとえばシニアの方、ジュニアの方、ミドルの方と同じチームで同じプロセスを設計してみるのが重要だと思います。

 

菅野 次にマーケターの能力開発について、先ほど出たマーケターが身につけるべきスキルはどのように獲得するか?についてお伺いしたいと思います。実際、どうようにすれば身につくのでしょうか?

 

菅氏 当たり前といえば当たり前なんですが、マーケティングの基本的なフレームワーク、3Cであったり、戦略づくりの中ではSWOTとかベーシックなフレームワークは持った方が良いですよね。たとえばリスティング広告やるにしても、そういった視点は取り入れた方が重要だと思います。タイトル、ディスクリプションをつくるといった業務の中でも、どのマーケット、どのセグメントの人を取りにいくのかを考えながら運用するのが重要です。

 

そういったことを考えない時によくあるのが、現場では預かっている予算と取らないといけない数があると思うんですが、そうすると取りやすいところにどんどんシフトしていってしまうこと。数字上は会社から預けられているKPIは達成しているんですが、そもそも、そのプロダクトはどういうお客さまに買って欲しいのか、愛して欲しいのかとギャップが出てくるケースがあると思います。その結果、効率よく取れたけれども商売としては長続きしないといったことが起こりやすいです。

 

そういったギャップを埋めるためにどういったコミュニケーションの設計やチューニングが必要か?というのを課題にして動かすことが重要。先ほどの戦略の話があると、数字があるけど実は違うんだよねが分かってきます。

 

なので実務をやりながら戦略を考えるというのが重要だと思います。

 

菅野 社内でも、マーケティング研修というものを開催していて、社員がフレームワーク嫌いにならないような取り組みをしています。

 

次に伺いたいのは、マーケターのキャリアデザインについて。マーケターはどんなキャリアを築くと良いというのを伺いたいです。

 

菅氏  最終的にはジェネラリストかスペシャリストか、という分かれ道がどこかで来ると思っています。身も蓋もないことを言うと、個人のやりたい方で、と思っています。笑

 

ただ、足りてないなと思うのは、ジェネラリストの方だと感じています。スペシャリストは若い段階から色んなスペシャリティを身につけられるので、そういった入り口で良いと思っていますが、やっぱり複数の領域に共通言語を持って話ができることが、マーケティングは1人で、1社で完結できることはほとんどない中で重要になってきます。


たとえば広告代理店、ITベンダー、コンテンツの制作会社といった違うスペシャリストにマーケティングの目線で、それぞれの言語に対して6,7割の共通言語で話ができて、全体を構造化してマネジメントすることがすごく大事なんですけど、そこができる人材は少ないと思っています。

 

菅野  最後に、LIFULLのマーケターにメッセージをお願いします。

菅氏 僕のオススメは、是非プロセスをやって欲しいと思っています。感覚的に進めてきたことが手順化されてきて、その手順自体が良いときも悪いときがある、暗黙知が形式知化され、チームに共有してチーム力が上がっていくのを感じているので、ぜひやっていただきたいです。

 

あとはデジタルに限らずですが、 どういうお客さまにどういう価値を提供したいのかという、そもそもの事業やサービス理念の部分と、実際に現場で起きていることのギャップを大事にして欲しいです。数字でいえば取れてたとしても、本当に自分たちの価値がお客さまに伝わっているのか?とか、伝えたい方にちゃんと愛してもらっているのか?という部分。この2つがくっつかないからこそ、マーケティングは面白いんだと思っています。ギャップを意識するのと、そのギャップを埋めるために何をするのか?の目的意識がすごく大事にできればなと思います。本日はありがとうございました。

 

その後、会場の参加者から質問を受け、マーケター総会は終了しました。 

終わりに

参加した社員の声

社員A

「個人的には、マーケティングのプロセスが形式知化されていない問題はハッとするものがありました。だからといって型(フォーマット)を増やしていきましょう、という単純な話ではないですが。価値ある気づきが多くありました。」

 

社員B

「トップダウン型(設計主導)とボトムアップ型(施策主導)の話がありましたが、(世の中にはおそらくボトムアップ型が多いので)敢えてトップダウンをもういちどちゃんとやりましょうよっていう話なのかな?と理解しました。一方で複雑化するマーケティングにおいてはバランスが大事なのでちゃんと両方の視点を持つことが必要なのでしょうね。」

 

個人的な感想としては、自分自身の関わっているマーケティングを見つめなおし、マーケターとしてどこを目指すべきかを考える非常に良い機会となりました。日々の業務に追われれば追われるほど、プロセスを省略して、数字の部分しか見えなくなる傾向が個人的にあるのですが、数字の部分とサービス理念といった部分といったより戦略に近い部分を意識しながら、業務に励んでいければと思います。

 

最後に、LIFULLでは新卒/中途関わらず、一緒に働くメンバーを募集しています。
ご興味を持っていただけましたら以下のリンクよりお気軽にご連絡ください。

株式会社LIFULLの採用/求人一覧

 

 総会の全スライドはこちら