こんにちは。Ltech運営チームの山下です。今回は、2021年5月13日(木)に開催した『Ltech#16 LIFULL HOME'S におけるエンジニア×マーケティングテクノロジー』についてレポートします。
Ltechとは
Ltech(エルテック)とは、LIFULLがお送りする、技術欲をFULLにするイベントです。特定の技術に偏らず、様々な技術の話を展開していく予定です。
エンジニア×マーケティングテクノロジー
今回の Ltech のテーマは「LIFULL HOME'Sにおけるエンジニア×マーケティング」です!
LIFULLにはマーケティングスキルとエンジニアスキルの両方を兼ね備えた「マーケティングテクノロジーエンジニア」と呼ばれるハイブリットなエンジニア職があります。
あまり馴染みの無い職種ですが、今回は
なぜマーケティングテクノロジーエンジニアが必要なのか
実際にどのような業務を行なったのか
と言った内容で語っていただきました。
それでは発表レポートに行きます!
エンジニア × マーケティングテクノロジーが必要な理由
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最初は、「エンジニア × マーケティングテクノロジー」のスキルを掛け合わせた、「マーケティングテクノロジーエンジニア」についての紹介と、「マーケティングテクノロジーエンジニア」が必要な理由です。
プロダクトを運用する上では効果測定を含めた分析が必要不可欠ですが、マーケター・アナリスト〜エンジニア間のコミュニケーションコストが割高になったり、要件調整・設計段階でエンジニア観点が欠落しているため、システムの品質低下につながりがちですね。
分析用のタグが乱立することで、仕様が煩雑化し、調査するにはソースコードを読むと言った経験はWebエンジニアであれば多数の方が経験されていると思います。
エンジニアにマーケティングスキルを持たせることで、要件・設計段階から参画することにより、サービスのPDCA高速化、システムのQCD向上が期待できます。
マーケティングテクノロジーエンジニアは「マーケター」「データアナリスト」「Webアプリケーションエンジニア」のハイブリット型のエンジニアで、「各担当者のブリッジを行うのではなく、各領域の習熟度を高めるプロフェッショナルである」というのはとても印象に残りました!
広範囲のスキルセットを必要とするため、ハードルは高いですが、今後需要が加速することが想定されますね。
LIFULLではLINEを中心としたオムニチャネル戦略をとっています。次のセッションで実際にどのようなことをやったのか触れていきます!
実践マーケティングテクノロジーエンジニア
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続きまして、LINEによる物件情報の通知配信時間を改善したお話についてです。 施策当初、LINEの通知配信時間を物件詳細画面の閲覧される時間帯を参考に設計していたところ、「物件詳細画面を閲覧する時間とLINEを確認する時間は同じなのか?」「より効率の良い時間があるのではないか?」と言った仮説を元に動き出した案件になります。
当初のシステム構成上、外部システムを経由してWebhookしていたため、限られた情報しか取得できなかったそうです。
そこで、LIFULL独自のアプリケーションである「EOS(Elastic Omnichannel Service)」へ移行することで、外部サービスを経由せずWebhookすることが可能になり、全てのLINE利用者の行動をデータ化し集計することに成功しました。
結果、データサンプル数が増え、より細かいユーザーの行動データを集計することに成功し、様々な分析を行えるようになりました。
現行のデータ数に満足せず、より正確なユーザーの行動を集計するためシステム構成を変更することは、マーケティングテクノロジーエンジニアがいるからこそできるアクションだと思いました!
まとめ
マーケティングテクノロジーエンジニア(CRMエンジニア / データエンジニア)は世の中にまだ浸透していないですが、これから需要が高くなっていき、企業 / プロダクトに必要不可欠な存在になっていくことが想定されます。 今回は「エンジニア×マーケティングテクノロジー」についてのセッションでしたが、今後「エンジニア×何かしらのスキル」をかけ合わせたハイブリットなエンジニアが増えていくだろうと思いました。
最後に
Ltechでは、LIFULLエンジニアが中心となって皆様の技術欲を満たすよう実例を交えた勉強会を開催しています。今後も Ltech を積極的に開催していきますので、ぜひ気になった方は、connpass で LIFULL のメンバー登録をよろしくお願いします!