LIFULL Creators Blog

LIFULL Creators Blogとは、株式会社LIFULLの社員が記事を共有するブログです。自分の役立つ経験や知識を広めることで世界をもっとFULLにしていきます。

LIFULL HOME'S 賃貸物件詳細ページの基盤刷新について

プロダクトエンジニアリング部の海老澤です。 普段は LIFULL HOME'S の賃貸部門のフロントエンド開発をしています。

近年、LIFULL の開発部門では「開発生産性」という言葉が取り沙汰されるようになりました。

LIFULL HOME'Sの主要リポジトリは10年以上運用され続け、今も多くの開発者によって日々改修され続けています。 長い年月の中で小さな設計ミスも積み重なって大きくなり、ちょっとした実装でも入念な調査が必要となり開発生産低下の要因となっていました。 また10年以上前に採用したフレームワークで稼働しているため、今ではドキュメントを探すのも一苦労という具合です。

そこで主要開発部門では「自部門の機能はマイクロサービスへと切り離し、各々で面倒を見る」という方針になりました。 賃貸部門も同様に機能の切り離しを始め、先日「物件詳細ページ」のマイクロサービス化を行いました。 今回はマイクロサービス化にあたり新基盤の技術選定をしたので、実際触ってみた感想などを交えながら紹介していければと思います。

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ネガティブミーティングで組織課題を浮き彫りにする

エンジニアの加藤です。LIFULL HOME'Sの注文住宅領域を支えるエンジニアチームのマネジメントを担当しています。

LIFULLでは定期的にエンゲージメントサーベイを実施し、組織の状況把握を行っています。 しかし、エンゲージメントサーベイは全職種共通のフォーマットとなるため、「開発のしやすさ」や「プロジェクト進行」などエンジニア特有の課題までは特定しづらく、さらに深掘った分析が重要です。

こうしたエンジニア特有の課題発見や課題の深掘りを効率的に行うため、「ネガティブミーティング」を企画し実施したので、そちらを紹介したいと思います。

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LIFULL主催の技術勉強会 Ltech 『#23 LIFULLにおけるSalesforce活用事例について語ります』開催レポート

こんにちは!LIFULLのエンジニアで、Ltech運営チームの河西です!今回は 2023年2月21日(火)に開催した『Ltech#23 LIFULLにおけるSalesforce活用事例について語ります』についてレポートします。

Ltechとは

株式会社LIFULL主催の、技術(エンジニアリング・テクノロジー)をテーマにしたイベントの総称です。 特定の技術に偏らず、様々な技術をピックアップしていきます。

Session1
Salesforceのシステム構成と最近の開発施策の共有

www.docswell.com

このセッションでは、LIFULLにおけるSalesforceの利活用による目指す世界、そのために直近で行った施策について紹介いただきました。

最初に、Salesforceの利活用によって実現される世界として、「オムニチャネルの実現」を掲げ

一箇所にデータを集めて、オムニチャネルを実現。
LIFULLのエンドユーザ様へ最高のユーザ体験をご提供したい。

そのために、LIFULL HOME'S等LIFULLの各サービスや社内システムを繋ぎ、CRM(Customer Relationship Management)を実現する。という世界観を語っていただきました。 https://image.docswell.com/page/Z7VY1G/QKZM22MR/LEL96V9NJR.jpg

続いて、様々な具体的な取り組み事例として

  • PIS(Personal Information System)というお問い合わせ情報を一元管理するためのAPIを開発
  • ログイン画面でユーザ登録した、ログインユーザ認証情報を格納・管理するための仕組みを構築
  • Salesforce Marketing Cloudと連携し、エンドユーザに対して、物件案内のメールを配信する仕組み
  • 不動産会社様向けLIFULL HOME'S PROサイトで閲覧できるレポート機能
  • 商談・注文情報など各種情報や売上金額が確認できる社内システム
  • Pardotを利用した不動産会社様向けツールの利用

などなど、様々な事例をご紹介いただきました。 今回は時間の都合上、全てを細かく紹介できませんでしたが、まさしくCRMを実現するために、様々な取り組みをされている印象でした!

Session2
Salesforce Field Service Lightningによる不動産相談窓口サイトの開発立上げ

www.docswell.com

このセッションでは、Field Service Lightningを利用して、不動産相談窓口サイトの立ち上げを行った話について紹介いただきました。

LIFULL HOME'S住まいの窓口の相談予約ページでは、高いNPS(Net Promoter Score)を実現するために、手動による管理が多くの工数を占めており、運用負荷が高い状態でした。 https://image.docswell.com/page/5JLG6X/E8E355N8/4EQXKW5N7P.jpg

その状況を打開するために、Field Service Lightning(以下FSL)に着目し、

テクニカルナレッジは公式のわずかなものだけ
国内導入事例が皆無の新製品での挑戦

という状況下のなか、如何にして改善を行ったのかをご紹介いただきました。

当日の発表を聞きに来ていただいた方からも、FSLについてのQAが多く、

・Field Service Lightning は使ったことがないのですが、導入にあたってハマったポイントや苦労した点はありますか?
・Field Service Lightningを選んだ理由はなんですか
・Field Service Lightningはチャット機能等、ほかにもいくつかありそうですが予約受付以外ではどのような機能をつかっていますか?

といった様に、実例が少ない中、実際に導入・運用をされた経験を聞けた貴重なセッションでした!

Session3
SalesforceのデータをもとにTableauで月ごとの売上金額を表示

www.docswell.com

このセッションでは、最初のセッションで紹介されていた「商談・注文情報など各種情報や売上金額が確認できる社内システム」についての具体的なお話について紹介いただきました。

LIFULLにおける商談の流れの中で、それぞれ商品情報の持ち方が異なるため、月ごとの売上がいくらなのか集計しずらいといった課題がありました。

https://image.docswell.com/page/54Q3LJ/1RQ1QQXK/8JDWP2L3EG.jpg

こちらの課題を解決するために、

  • SalesforceのApexバッチやApexトリガで売上金額を分割
  • BigQueryに連携
  • BigQueryに連携したデータをTableauで可視化

といった手法を用いて解決した事例を紹介いただきました。

QAでは、以下の様な質問もしていただき、

・Salesforceの標準レポートやダッシュボードの機能とTableau?の機能に差はありますか?

回答として、「Salesforceで補えない部分を他のサービスを組み合わせて解決していく」といった、実務でないと聞けない貴重なお話を聞くことができました!

まとめ

今回はLIFULLにおけるSalesforce活用事例としてSalesforceに関する話を3名のエンジニアに発表いただきました。この他にもLIFULL HOME'Sではメンバーが随時 LIFULL Creators Blog にて情報を発信しています。

www.lifull.blog

Ltechでは、LIFULLのエンジニアが中心になって皆様の技術欲を満たすよう実例を交えた勉強会を開催しています。今後も Ltech を積極的に開催していきますので、ぜひ気になった方は、connpass で LIFULL のメンバー登録をよろしくお願いします!

lifull.connpass.com

また、LIFULLでは、数多くの職種の仲間を募集しています。 よろしければこちらのページもご覧ください。

【エンジニア】募集求人一覧 | 株式会社LIFULL

【エンジニア】カジュアル面談 | 株式会社LIFULL

『システム運用アンチパターン』で輪読会を通して知見共有ができた話

プロダクトエンジニアリング部の二宮です。

我々のプロダクトエンジニアリング部では「強い個人・最高のチームになることで価値創造を加速させ続ける」というビジョンを掲げています。そして、その「強い個人」を目指して、週に数時間程度、普段できないチャレンジングな技術の探索など、ある程度自由に時間を使うことが推奨されています。

その一つのやり方として、最近は社内で技術書の輪読会をすることが流行ってます(以前、LIFULLクリエイターズブログにも「"INSPIRED"の輪読会を通してふりかえるプロダクト開発」という記事も共有されています)。

今回は、2つのチーム合同で『システム運用アンチパターン』を読み終わり、その輪読会がなかなか好感触だったので紹介します。ある程度ベテランのエンジニアが持つ知識を身につけるとともに、本の内容に触発された議論も同時に行えたと思っています。

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エンジニアの情報力を向上するためのLIFULLの活動

こんにちは!LIFULLプロダクトエンジニアリング部の鄭 在淳(ジョン・ジェスン)です。2022年に新卒で入社して、主に不動産アーカイブ住まいインデックスの開発・運用を担当しています。

今年、新卒2年目のエンジニアとなり、ますます幅広い分野の業務に取り組んでいます。そして、自分が担当するタスクをより効率良くこなすためには、個人の「情報力」を成長させることが非常に重要だと感じています。

「情報力」とは、エンジニアが最新技術や良いコードの書き方、アーキテクチャ設計などの情報を習得(Input)し、これらの情報を実際の業務で活用(Output)する一連の流れと定義します。つまり、エンジニアたちの情報との向き合い方を意味します。

「情報力」を向上させるためには、自己学習などを通してエンジニア自身が一人で頑張れば、十分成長できるかもしれません。一人ではなく、多くの人が集まって一緒にすれば、より大きな価値を出すことができます。

LIFULLではエンジニアの「情報力」向上のため、様々な取り組みを行っているので、今回の記事でいくつかの活動を紹介します。

目次

  • 目次
  • LIFULLの活動紹介
    • Qiita Blog
    • LIFULL Creators Blog
    • LIFULL Developer Channel
    • エンジニアいつでも相談
    • エンジニア向けの社外・社内イベント
  • まとめ
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SQL作成のコンペを通した業務効率とコミュニケーションの改善

エンジニアの松尾です。LIFULL HOME'S の売買領域を支えるエンジニアチームのマネジメントを担当しています。

私が所属する組織ではLIFULL HOME'Sからより良い価値を提供していくために、エンジニアの「業務効率化」と「コミュニケーション活性化」が課題となっています。今回はこれらを効率良く進めるために取り組んだ内容を紹介します。

  • 組織の課題
    • 業務効率化
    • コミュニケーション活性化
    • 両立のための取り組み
  • 開催の準備
  • コンペ当日の流れ
  • その後の取り組み
  • まとめ
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アクセシビリティ対応のついでに色々やった話

こんにちは。エンジニアの中島です。 現在はアクセシビリティ推進グループ(以下推進グループ)に在籍しています。

以前同組織の紹介記事をいくつかあげましたが、その通り弊社は自社の運営するサービスをアクセシブルにするため日々奮闘しています。

www.lifull.blog

www.lifull.blog

以前の記事ではどういったマインドで同組織ができたか、どのように推進しているかについて話ました。

今回は、そういった活動の中でいくつか技術的な副産物が生まれたのでその話をしようと思います。

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