エンジニアの松尾です。LIFULL HOME'Sの売買領域を支えるエンジニアチームのマネジメントを担当しています。
私はプロダクト開発チームでのコミュニケーションに関心があり、以前は プロダクト開発に関わる3職種の連携 についての記事を書きました。現在も有志メンバーで、プロダクト/チーム作りを「いい感じ」にする活動を行っています。
今回はその活動の中で、輪読会を通してプロダクト開発を振り返った話を紹介します。
輪読会で実現したかったこと
職種間での意見交換
前述の記事でも紹介したように、現在LIFULLのプロダクト開発組織は職能別に分かれており、各領域の専門性を高めやすい構造になっています。相対的に職種間での連携が希薄になる懸念もあるため、議論の場を積極的に設けるようにしています。輪読会の設計や書籍の選定においても「職種間での対話が増えること」という部分は重視しました。
担当マーケット間での意見交換
私の部署の担当領域は「売買」ですが、その中にも「新築一戸建て」「中古マンション」「注文住宅」などの区分があり、プロダクト開発チームも分かれて存在します。それぞれが異なるコンテキストで成長してきたチームですので、チーム間で意見交換するのも有意義だと考えました。
「プロダクトマネジメント」の理解
LIFULLではプロダクトマネジメントの教科書的な立ち位置で「INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント」(以下、「INSPIRED」)を参考にしています。多くのマネージャーがこの書籍を読んだうえでプロダクト開発の改善に取り組んでいますが、現場では未読のメンバーも多かったため、輪読会をして考えをすり合わせようという話になりました。
輪読会の作り
参加者
職種、所属チーム、年次、入社区分の多様な14名で実施しました。
当日までの準備
自主的に参加を決めてくれたメンバーのみでの実施でしたので、全員が事前に書籍を読んできてくれることが期待できました。そのため、全員に各章で「印象に残ったところ」や「現場とのギャップ」を事前に記入してもらいました。万一事前に読めなかった場合でも、これらを読むことで議論に参加できます。
当日の議論
事前記入の内容を元に「改善できそうなこと」について議論しました。各回を区切りの良い50ページ程度に分け、全9回での読了となりました。
輪読会を終えての気付き
プロダクト開発組織としての課題
書籍の内容と現在の組織でのプロダクト開発とではギャップがある部分も多々あり、いくつかの課題(=伸びしろ)を発見できました。議論の中では下記のような声が多かった印象です。
- 製品のビジョンを常に頭に置いて、長期的な視点での価値提供を心がけたい
- 顧客やエンドユーザーの理解にうまく時間を使っていきたい
- 1週間に10個くらいのペースでアイデアを検証できるしくみを目指したい
LIFULLでのプロダクト開発
一方で、「他部署にあるノウハウを活用すれば、効率的により良いプロダクト開発に近付いていけるのでは」という意見もありました。
弊社には UXリサーチを専門とする部署 があり、いつでもユーザーテストやインタビューについての相談ができます。また、オンラインでインタビューができる uniiリサーチ というサービスも提供しており、社内でも活用されています。新規事業を専門に扱う部署では、日々高速にアイデアが検証されています。
今後は社内ももちろんのこと、社外とも積極的に意見を交換することでより良いプロダクト開発を目指していきたいと感じました。
まとめ
「INSPIRED」から多くの学びを得つつ、LIFULLのプロダクト開発に伸びしろを感じられた輪読会となりました。今回議論したことを具体的にアクションに移しつつ、より良いプロダクト開発チームを目指していきます。
最後に、LIFULLではともに成長していける仲間を募集しています。詳細は募集求人やカジュアル面談のページをご覧ください。