検索エンジンチームの加藤宏脩です。
突然ですが、自分たちが行う施策をもっと雑談に近いところから決められたらいいなと思ったことはないですか?
私は気軽に話せる環境のほうがいろいろな意見が出やすく、またそういった話し合いから生まれるアイディアが意外と良いものだったりするのかなと考えています。
検索エンジンチームでは、「検索」というテーマを軸にラフな議論を行いその中から次にやる施策を決めるという方法を半年ほど続けています。
その結果、 現状のLIFULL HOME'Sが利用している検索エンジンの構成を前提にするのではなく試験的なユーザー体験をシームレスに提供・検証していく検索エンジンの環境を用意するプロジェクトができました。
LIFULLには「クリエイターの日」というイノベーションを創造するため、通常業務を離れ新たな技術や手法に取り組むための仕組みがあり、 こういった仕組みを利用して検索エンジンの開発をできるようにしたいというアイディアからこのプロジェクトが生まれました。
これ以外にもいくつかプロジェクトが徐々に進行し始めています。
今回はこの施策の作り方について紹介します。
気軽な会話から施策を作るとはどのようなことか?
この活動は大きく以下の4ステップに分かれています。
- 思いついた課題や解決策をメンバーに共有するステップ
- テーマに対して課題や解決策を話し合うステップ
- 課題と解決をまとめて、できそうな施策を見つけるステップ
- 調査、設計、実装をするステップ
1. 思いついた課題や解決策をメンバーに共有するステップ
ここではふと思いついたアイディアを忘れないようにメンバーに共有します
- 施策のアイディアについて話し合うためのslackのチャンネルがあります。
- MTG中や休憩時間に思いついたアイディアや、約に立ちそうな情報をそのチャンネルに記入しています。
- 記入したアイディアや、情報は次の「テーマに対して課題や解決策を話し合うステップ」で話題の1つとして活用します。
2. テーマに対して課題や解決策を話し合うステップ
ここではアイディアの発散をします
- 週に一度全員で話し合うMTGを設定します。
- 毎週一人のメンバーが「検索」を軸にしたテーマを用意します。(テーマを持ち寄るメンバーはローテーション)
- テーマ発表後、そのテーマについて課題や解決策を各メンバーが感じたままに挙げていきます
- 私達の場合、slackにテーマを記入して、スレッドにコメントで書いていますが、もう少しやりやすい方法もあると思います。
- このステップを全メンバーがテーマを持ってくるまで繰り返します。(5人のメンバーであれば5週かけて行う)
3. 課題と解決をまとめて、できそうな施策を見つけるステップ
ここではアイディアの収束を行います。
- 全員がテーマを出し終えた次の週のMTGで全員が出した課題、解決策をグルーピングします。
- LIFULLではコンフルエンスを使っており、そこに今までのアイディアのまとめページを追加します。
- 各メンバーが、まとめから実施したい施策を選びとります
4. 施策としてすすめるステップ
ここではアイディアを実現させていきます
- 他のプロジェクトと同様に製品要求仕様書(PRD)を作って調査、設計、実装を行います。
- MTGの最後の時間に、進捗を共有します。
- 似ているところをやっていれば柔軟にメンバーが合流したり、途中で分裂したりします。
なぜこの取組みを始めたか
もともと検索エンジンチームは運用に時間を取られてしまい、利用者への価値提供に時間を使えていないという課題がありました。
これを解決するために、運用方法の変更、自動化、手順化を行っていました。
運用コストを下げた結果、利用者への価値提供に時間を割けるようになってきたという経緯があります。
この方法で進めてよかったこと
- LIFULLの知識が増えました
- 私のようにLIFULLでの経験の浅いメンバーにとっては、今まで通りの施策の仕方だけでは得られない知見が溜まっていきました(部署外で運用しているデータやサイト、検証方法等)
- チームメンバーが考えている課題感を知ることができました
- 開発者がSolrの開発に苦手意識を持っており、実現しなかった事業案があることがわかりました(調査の際の副産物ですが)
- 開発者に対するSolrの勉強会の開催を積極的に行うようになり、社内に対してもいい影響を与えています
この方法で進めて課題だと感じているところ
- ジャストアイディアで話しているため、データがなくてこれ以上話が進まないというときがあります
- MTG中に社内の担当の方に聞いて解決することもありますが、どうしても限界があります。
まとめ
今回は検索エンジンチームでの取り組みについて紹介しました。
雑談のような気軽な会話の中で出てきた考えは今までとは違う視点からの新しいアイディアを生み出す機会にもなります。
また、ボトムアップに施策を作ることは会社のことを知り、考えるきっかけにもなります。
ちなみにLIFULLではこういうコミュニケーションから新たなことを始める取り組みを色々なところで行っています。
例えば月に一度、部内の他チームと雑談をするという機会があり、このような雑談から新たな目的や構想を誘発すると考えております。
カジュアル面談もやっていますので、LIFULLやLIFULLの取り組みに興味がありましたらぜひお話しましょう! ここまで読んでいただきありがとうございました。 hrmos.co