LIFULL Creators Blog

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AWS re:Invent 2018 参加レポート 2 - AWS RoboMaker

こんにちわ、エンジニアの鈴木(Kentaro SUZUKI (@szk3) | Twitter)です。

今年もAWS のカンファレンス re:Invent に来ています!

ラスベガスは連日快晴で、いよいよ本日からre:Inventが本格的に始まりました。

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そして、昨日のイベント発表されたロボットアプリケーションの開発を支援する新サービス AWS RoboMaker はだいぶ衝撃的でした!!

発表されたタイミングで、セッションとワークショップが追加されたので、 初日から予定を組み替えて参加してきましたのでフィードバックします。

aws.amazon.com

AWS RoboMaker ってなんなの?

端的にいうと、ロボットアプリケーションの開発支援サービスの総称 です。

ロボット開発って(慣れない人にとっては)めちゃくちゃ難しいんです。

今後のことを考えると、ロボットが活躍できるシーンは右肩上がりになることは想像に難くありません。 ですが、ロボットを使ってイノベーションを起こそうという人の絶対数が足りてない現状があります。

なぜ足りないかというと、そもそもロボットアプリケーションの開発が様々な面で難しかったり、開発の準備や手間に時間がかかったりする ことが開発者不足の原因のひとつとして挙げられます。

つまり単純化すると、難しい → 人が少ない → イノベーションが起きづらい という構造になっています。

こういった流れを変えるべく、簡単にロボットの開発ができるような環境を整え、開発のハードルを下げることで、 新たな開発者を取り込みイノベーションを起こしやすくしようというコンセプトのもとAWS RoboMakerは誕生しました。

そして、ロボット開発を構成する主要機能(デプロイ、テスト、シミュレーション、ロギングなど)を、 AWS RoboMakerとして、いままで培ってきたAWSサービスと統合させることで実現していると考えられます。

では、さっそくセッションの内容から見ていきましょう。

Announcing AWS RoboMaker: A New Cloud Robotics Service

f:id:LIFULL-suzukik:20181127174003j:plain 本セッション スライドより引用

このセッションは大きく分けると2部構成でした。

一つは、冒頭にあげたような、AWS RoboMakerについての説明を中心に、内部で使われるROS(Robot operating system)や、RoboMakerの構成要素の説明などのガイダンス的な説明

もう一つは、実際にケアに使われるロボットのデモがメインでした。

まず最初に、ロボットアプリケーションの開発が難しい理由について内容に触れ、 それらをどのように解決するかという内容で、ブレイクダウンしていきます。

テスト、Cloudへの拡張、デプロイ、シミュレーションといったテーマに沿いながら大枠の解説がありました。

個別の説明は省きますが、シミュレーションについて思うことは、いままで個人が用意するのがかなり難しいと感じる部分だと思うので重宝する機能になりそうです、またハード側との問題の切り分けに大きく貢献しそうだなとう印象です。

詳しい内容は後日動画が公開されるので、そちらを見ていただくのが確実です。

そして、セッションの最後には、実際に実装されたロボットが登場します。

デモでは、ロボットの姿を表示したWebページが用意され、登壇者がロボットにふれるとセンサーが反応してWeb上に反映されるというようなデモでした。反応速度もよく、かなり安定しているという印象を受けました。 f:id:LIFULL-suzukik:20181127180041j:plainf:id:LIFULL-suzukik:20181127180531j:plain 本セッション スライドより引用

Use AWS RoboMaker to Develop a Robot Application to Track and Find Fido

f:id:LIFULL-suzukik:20181127181324j:plain 本セッション スライドより引用

午前中のセッションが終わり、本日最後の枠では、RoboMakerでロボットアプリケーションを作るWorkshopに参加しました。

こちらは、2時間を超えるWorkshopとなりますが、基本的にはHelloworld的なアプリが2つ用意されているので、そちらを手順に沿って実装していく形になりました。

本来はワークショップ中に2つのロボットアプリケーションを実装する予定でしたが、 Workshopならではのトラブルも発生し、残念ながら内容を最後まで消化することができませんでした。。。

ただ、現場に居合わせたAWSの方々の支援や、同じセッションに参加されていた日本人の方々とお話させていただくことで理解を深めることができました。ほんとうにありがとうございました!

なので、フィードバックらしいフィードバックができるほど理解できたわけではありませんが、 最終的には 一つのロボットアプリケーションを作り、シミュレーションするところまで出来ました。

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まとめ

もちろんハード側のことには一切ふれていないので、実際に動くものを作るとしたら他の知識も必要です。 ただ、開発周辺の環境だけでも楽になれば、開発への心理的・技術的ハードルが下がり、スピード感もかなり違ってくると考えます。

子供教育の観点でみても、ロボット開発はかなりホットで面白い分野だと思います。 また、Robotics Anywhere はすでに始まっており、この流れは止めることはできないでしょう。

そんな時流に乗って登場した AWS RoboMakerは開発者の間口を広げる素晴らしいサービスだと思います。

今後も動向を追いつつ、自分でも何か作ってみたいと思います!