こんにちは!たからべです。通常業務ではデザインを担当しています。
今回の記事は、全くデザインの話ではありません。
有志で開催した社内イベント「おさんぽそん」が面白かったので、共有いたします!
おさんぽそん?
おさんぽそんとは、「おさんぽ」+「アイディアソン」を組み合わせた新しいイベントです。
弊社には「クリエイターの日」という業務時間の10%を利用して自由にものづくりができるという制度があり、よくWebサービス開発や技術検証に利用されています。
今回は「いつも社内の課題解決ツールを作ることが多いですが、もしかして社外に出たら他のアイデアも浮かぶのでは!?」
という仮説から、「クリエイターの日」のイベントの一環として開催しました。
当日の参加者は、社員5名 + 運営メンバー3名。
エンジニアやデザイナー、リサーチャー、サービス企画・・・職種も経験も違う多種多様の方々にご参加いただきました!
今回の記事では、そんな「おさんぽそん」を開催して面白かった気づきを共有いたします。
おさんぽそんの実施内容
2チームに分かれて、各テーマを決めておさんぽに向かいました。
行き先は、Aチームは「廃墟」、Bチームは「高輪ゲートウェイ」です。どちらも面白そうですね!
まずはAチームからご紹介します。
Aチーム「廃墟」
ただ「廃墟にいきたい」という思いで、以下のスポットに行きました。
・代々木会館:廃墟のようですが、現在もお店が開店しているらしい
・中野ブロードウェイ:かつてシャッター街になりかけたが、復活したらしい
・下谷小学校(上野):廃校になってから放置されているらしい
・虎ノ門五丁目:廃屋が連なっているらしい
※本当は中野ブロードウェイは予定されていなかったのですが、中野にあるお目当ての廃墟がなかったので急遽中野ブロードウェイに行きました!
代々木会館
見た目こそ廃墟ですが、数店舗は今も営業を続けていました。
飲食店の他に中国古書店もあるなど現代のショッピングモール的雰囲気があります。
どうして廃墟同然と化してしまったのか興味深い建物ですね。
活気あふれる中野ブロードウェイ
サブカルチャーの象徴たる店舗がたくさん入っている中野ブロードウェイ。
実は中野ブロードウェイもかつては集客力の低下が進んでいたようですが、サブカルチャーの聖地として復活を遂げているそうです。平日昼にもかかわらず多くの人で賑わっていました。
この復活劇は非常に参考になりそうですね!
THE・廃墟の数々
「下谷小学校(上野)」と「虎ノ門五丁目」は、現在も存在していました。
上野に関しては、廃墟と化した小学校と、周りのオフィスビルとの対比が印象的です。
虎ノ門五丁目は、これぞ廃墟と言わんばかりの廃墟が多く見受けられました。
中には取り壊し中の廃墟もありました。都心ですし、できるだけ土地を有効活用していく方針なのでしょうか。
ここでとある気づきが!
虎ノ門を始め、都心のような地価が高い土地では現状が廃墟でも壊せば買い手がつきますが、地価が低い土地はどうしていけばいいのでしょうか…
Aチームは、この気づきについてアイデアを出すことにしました。
アイデア:廃墟の魅力を活用したお店を集約する
ヒントは中野ブロードウェイと代々木会館から。
◎中野ブロードウェイ:サブカルチャーの店舗が密集!→その場所自体に興味を持ってくれて人が集まる
△代々木会館:テーマがバラバラ。というか1店舗しかない→人集まらない…
例えば、今回行った下谷小学校のように、閉校した学校を利活用するのであれば、
1教室ごとに店舗かまえるとか面白いんじゃないでしょうか。文化祭みたいで楽しそうですね!
Bチーム「高輪ゲートウェイ」
お次は、Bチーム「高輪ゲートウェイ」です。
予想外の駅名に決定した高輪ゲートウェイ駅が建設予定の場所に向かいました。
あれ?全然盛り上がってない
「ニュースでもやってたし、反対運動とかやってそう」
「”高輪に新駅誕生!”とか垂れ幕かかってそう」
「地元のお店が、なにかと高輪ゲートウェイに絡んだ商品とか出してそう」
など、新駅フィーバーが起きていると予想しながら、新駅誕生予定地の品川⇔田町をおさんぽ。
しかし、何やら普通の景色…
たまたま俳句会を楽しんでいた方々に聞き込みをしたところ
「ゲートウェイって語呂が悪くて詠みにくいのよ」とまで言われていました。
新駅ができれば、駅の周りには新しく商業施設も建ち、
今よりも便利・快適に住むことができるはずなのに、予想以上に盛り上がっていないのはなぜなのか?
その盛り上がらなさをヒントに、何かアイデアに変えていこうという話になりました。
盛り上がらなさの要因、それは「遠さ」ではないか?
これだけ世間を賑わせた「高輪ゲートウェイ駅」が近くで建設されているのにもかかわらず、あまり興味がわかないのは何が原因なのか。
それは「距離が遠いことによる進捗のわかりにくさ」ではないかと考えました。
図の通り、歩道から駅までは目算でおよそ100m。遠い!完成予定も2022年ごろ。遠い!!
遠すぎる+進捗がわからなすぎて、興味もなくなってしまうのも致し方ないですね…。
ここで気づきが!
この、事象から遠いことによる興味のわかなさ…。
高輪ではさほど問題ではないかもしれませんが、オフィスではいかがでしょうか。
オフィスでの例
LIFULLの麹町オフィスは8F建てのオフィスビルで、3F〜8Fまでが執務スペースです。
おおまかには部署ごとに階が分かれているのですが、正直、階が違うと1つ1つの施策の進捗や結果は分からないというのが現状です。
定期的に施策共有会が開催されており施策共有の密度は高いのですが、1〜2ヶ月単位で開催されるので日常的には進捗がわかりません…。
そこで!利用するのは、オフィスの各階に設置されているサイネージ。
普段は全社的なお知らせや支社の様子が表示されています。
ここに「違う階の施策の進捗や結果」を表示すれば、「あそこのサービスめっちゃ成果出しているな〜!なんでなんだろ?」「あそこのサービスこの施策やって失敗しているなら、こういうのはどうなのかな?」など、他の階のことにも意識を向けることで、今よりも主体的に仕事ができるようになるのではないでしょうか!
おさんぽそんを開催してみて
良かった点
廃墟チームは「廃墟を活かせる題材を決め、集約して活用すると良い」
高輪ゲートウェイチームは「遠いことによる当事者意識の欠如があるなら、進捗共有できるようにすると良い」という発見がありました。
通常、アイディアソンは、解決したい課題(例:街のごみ問題等)やテーマ(例:VRを使ってうんぬん!等)ありきで開催されると思うのですが、
今回のおさんぽそんは、あえて運営からテーマを設定せず好きなところに行って良い!という状態で参加していただきました。
そのため、そもそも課題を見つけられるかな?という不安もあったのですが、都心のおさんぽは色々ツッコミどころが多くこの記事で記載していること以外にも多くの発見があったようでした。
部署や職種が違う人たちとチームを組んでおさんぽに行ったことで、
同じものを見ても気づくことが違い、自分にはない視点で観察できたとのことでした。
見つかった気づきを元に、その課題を直接解決する方法ももちろんありますが、
その課題、同じようなところにある!(例:高輪ゲートウェイ→オフィス)
という発想につながったのはすごく面白かったです。
改善できる点
一方で、次回から改善していきたい点も見つかりました。
想像すれば課題も解決策も思いつくようなテーマにしてしまうと、外に出ていく意味が薄れてしまいます。
今回は運営側では「おさんぽして見つけた課題から何かアイデアを出してみよう」としか伝えておらず、
後は各チームで、考えたいテーマ・行きたい場所を自由に決めてもらいましたが、次回からは、運営側と参加者側ですり合わせていこうと思います。
今回はアイデア出しにかける時間や方法も自由に行っていただきました。
当日の時間配分が見えず、アイデアを考える時間が足りない+疲労により、アイデア出しが消化不良になってしまった部分もあったかと思われます。
おさんぽして現地調査をすることも大切ですが、アイディアソンというからには最終的には何かしら解決するツールを考えることも楽しんでいただきたい…
参加者が無理することなく実現できるように、そういった仕組みのイベントを心がけていきたいですね。
おわりに
LIFULLでは今回のおさんぽそん以外にも、社内外問わずクリエイター向けの社内イベントを開催しています。
ご興味ある方はぜひご覧ください!